第四話 これからの事
いや、遅くなりましてすいません、仕事が忙しくて忙しくて、これからも頑張って行きますのでよろしくお願いします!
「それで?さっきはなぜ嘘をついたのか説明してくれるわよね?」
ぶぅー!!
「だいじょうぶ!?ユウト!待ってて今すぐ布巾を持ってくるから!」
「ゴッホ!ゴホゴホ!。…ず、ずばん」
(おいおい!何故バレた!いや、嘘っぽい嘘ついたけどそれでも確信するほどではなかったはずだよな!)
ユウトは今日何度目かわからない動揺を走らせる
「あら、隠しきれると思ったの?ユウト、貴方は昔から隠し事だけは苦手だったわね…あなたが答えないなら私から答えてあげるわ」
そういう明日香はユウトの斜め後ろにある洋服を指さしながら続きを話した
「まず、今日は学校の終わりに貴方、すぐに帰ってきたわね、えぇそれは本当でしょうけど、ずっといたのは嘘ね、今あなたが着ているのが部屋着、つまり家に帰ってきたらそれに着替えるのはわかるけれど……後ろにあるその服は何かしら?あなたが服を放置しとく性格ではないことはわかっているわ、しかし、服はそこに脱ぎっぱなし…まるで急いでその服に着替えたように」
「た、たまたまだ!いや、さっき片付け」
「あと一つ、玄関にあるあなたの靴にまだ乾ききっていない土がついていたわ、明らかに先ほどまで出かけていた証拠ね……さぁ、それをふまえてあなたは何と答えるのかしら…ねぇ?」
ユウトは追い込まれていた、どんなにステータスが高かろうとミスはする、しかし明日香の観察眼も褒めるべきであろう、ユウトのミスであるが普通怒っている時には靴のことなど考えていない、現に優香は何も気づいてなかった、これにはユウトも完敗である
(怖いよ!どこの名探偵だよ!どうする!ここは正直に話すか!?....いやもうこうなったら!)
「聞いてくれ明日香、信じられないかもしれないが、俺見たんだよ森の開けた場所で男の人が変な空気みたいなの纏って空に放出している光景を、俺頭おかしくなったのかな?めちゃくちゃ怖くなって逃げだしてきたんだ、信じられないかもだけど本当の事なんだ!」
(っておいこんな事信じる奴いるのか!?自分で行っときながら話が急転過ぎるだろ苦しいいい訳じゃねーかこんなので通じるわけないだろ!だが頼む信じてくれ!)
そう心の中で祈っていると明日香の様子がおかしいことに気づく
「それは本当なの!?男がいたですって?しかもあなた魔力が見えたの!?体は大丈夫なの!?……大丈夫そう、ね、魔力もあれほどの質と量ならなら可視化する事もあるわね、でも影響が何もないなんておかしい....いえさすが二人の息子と言えばいいのかしら封印状態でもここまでとはね」
急に迫ってくる明日香が一人でぶつくさ言い始めたところでユウトは内心冷や汗が禁じ得ない
(危ない、あんないい訳信じるなんて....俺って役者目指せるんじゃね?)
まだ何か小声で何か言ってる明日香を見てバカみたいなことを考えていた
《叡智》が調べた結果まずこの世界の人間は魔力を見たり感じたりすることが全人口の大半が無理と言う、しかし極少数、魔力を扱う人達がいるという、先天性か後天性かどちらかで見ることが可能になる、今回はその結果を利用してさっき見えるようになっちゃった!にしようと考え付いたのだ
あとこの情報は二人が来る前に《叡智》が勝手に人のスマホからいろんな国の軍事機密を漁っているときに見つけたそうだ
....たまにうちのスキル達勝手に作動たりするんだよね、自我があるんじゃないかといつも疑ってるよ
ハッキングは犯罪です?
スキルが勝手にやったんです、俺は無罪だよ
そうこうしているうちに優香がこっちに帰ってきた
「はいこれ使って」
「おうサンキュ」
「優香少し話があるから来なさい、いえ、その前にユウトこれ見える」
明日香は目の前に魔力を集合させ、ユウトに見せる
「あ!これこれ!さっき男が放ってたやつ!でもなんで明日香が?」
「そう……少し待っててちょうだい」
来たばかりの優香を連れて明日香は部屋を出て行った
(結構心に来るな~…ん~、あまりやりたくないけど…聴覚強化)
ユウトは二人の会話を聞こうと聴覚を強化した
「えぇ!ユウトが犯人みた?しかも魔力まで!?」
「えぇ、だから機関の方に連絡するわ、もしかするとあれほどの魔力を一瞬でも
あびたユウトが見えるようになったのだから他の人がどうなったか調べる必要があるわ、ユウトは家に逃げてきたからいいけど、街中でパニックになっていたら大変だわ」
「そうだね、そのほうがいいよ…にしてもユウトが魔力を見えるようになったね、どうする?」
「そうね、一応これも報告したほうがいいわね、最悪私達でユウトを守りましょう、煉の方も巻き込めば大丈夫でしょう」
「そうだね、煉もユウトのことだったら協力してくれると思うよ!」
そうして、二人は機関と呼ばれる場所に連絡をして部屋に戻ってきた、それから俺は二人に案内され近くの大病院まで連れてこられ、身体検査を受けてその日は幕を閉じた
それから三日後、学校が終わり今日は優香、明日香、俺三人で帰ってるところだ……俺の家に
「ねぇ~ユウト~」
「なんだよ?」
「今日は少しお話があるんだ~」
「今じゃダメなのか?」
「うん!家で話すから逃げないでね」
「そう言われたら逃げたくなるんだよな~」
「もし逃げたら私達からお仕置きをしかけまーす」
「逃げるとか、男の恥だよ、そんな事するわけないだろ!」
と、そうこうしているうちに自分の家に着くと玄関の前に見知った顔の男性と女性が立っていた
「やぁ、悠斗君久しぶり」
「悠斗君久しぶりだね!」
「あ!誠さん?それに寧々さんも!お久しぶりです!どうしたんですか急に?」
「ここではあまり言えなくてね、家にあげてもらっていいかな?」
「いや、今父さんと母さん海外に旅行に行ってて、いないんですよ」
「いや、今日はユウト君に用があったのさ」
この2人は両親の親友で昔から良くしてもらっていた人達
(まさかこの二人も?《叡智》鑑定をしてくれ)
《イエス、鑑定結果出ました現状必要だと思われる項目だけ表示します》
(ああ、それで頼む二人が連れてきたってことは害意は無さそうか?)
《イエス、二人にマスターに対しての敵意を感知しません、簡易項目を表示します》
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 伊勢 誠 年齢41 性別男
種族 超越者:人族
職業 世界防衛機関所属東京支部 本部長
レベル 364
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 橋野 寧々 年齢38 性別
種族 超越者:人族
職業 世界防衛機関所属東京支部 専属オペレーター
レベル314
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「では、改めて自己紹介させていただくよ、私は伊勢 誠、二人が所属している《世界防衛機関》略して《WDA》と言う秘密組織があってね、まぁ二人の上司だ。」
「私は橋野 寧々、二人の専属オペレーター兼マネージャーってところかしら?」
「は、はぁ、それで?世界防衛機関?聞いたことはないですね?」
「この組織は秘密裏に世界をいろんな脅威から守っていてね、君は映画が好きだったね?」
「好きですね……あ~、あの有名な黒服二人組がエイリアンを退治するような組織があるってことですか?」
「そう実はあの映画のような組織が秘密裏にあってね、そこに所属しているのが私達と優香君、明日香君なんだよ、そして今回の被害者が君だと聞いてね?」
伊勢は突如発生した超高濃度魔力発生が起きたと聞き、すぐさま近くの隊員を派遣させ調査させたが返ってきた返答に驚かされた、高濃度の魔力を受け死なずに生きていて魔力まで見えるようになったという報告を受けた、しかも被害者の名は親友の息子だったのだ
「具体的にどのようなとこなんですか?」
「それは私から説明させてもらうね」
そういって寧々は説明してくた
地球には魔力という不思議な力がありその力を使ってこの地球の色んな場所にある魔力溜まりと言い場所から発生する魔物を討伐する事、民間人を守ること
組織は世界各地に拠点があり、様々な人達が所属していて、アニメや漫画に出てくる定番の種族も存在しているとの事、ここでユウトは聞きたいことを聞いてみることにした
「あの、質問なんですけど、神様とかいるんですか?」
「あぁ、いるよ普段は神や人間以外の種は人間に化けて日常に潜んでいる、神は基本、神界にいるが人として暮らす神も多くいる、日本は特に多いね」
(アルテマが俺を呼ぶ際に協力者としてこの世界の神が力を貸したっぽいしな、誰だかわからないが、一度会って礼を言いたいものだ、拳で)
ユウトは勇者としてアルティミスに転移された事に怒ってはない、しかし一言ぐらい転移させるとほしかったと思っていた、だからこそ拳一発くらいは許されるだろうと考えていた
「他にあるかい?」
「あぁー、これは二つほど聞きたかったんですが、なんで優香と明日香がその機関とか入っているんですか?」
それに答えたのは優香だった
「それはね、私達が代々魔力を扱うことに長けている家系だからよ、日本では昔から陰陽師、代表例として安倍晴明ね、そのような人達の末裔が私と優香やあなたの知り合いだと煉もそうよ、そして……ユウトもね」
(....やっぱか....)