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目指せ!ポーションで理想の生活 IN 異世界  作者: ペンギン
第1章 初めての異世界
8/92

初めての冒険をダイジェストで

僕は今、常夜の洞窟の入り口付近にいる。どうしてこうなったかを順を追って説明しよう。


 アカックの街をでた僕は恐る恐る魔物と初戦闘をした。魔物はハウルウルフの数匹の群れでだった。このハウルウルフ、どんな魔物かというと単純に大型犬ぐらいの大きさの狼だ。特殊攻撃などは全くない。ただの大型犬と言えばかわいらしく聞こえる、がしかしそんなものが敵意むき出しで襲ってくるのである、怖くて足がとまってしまった。その隙にハウルウルフが襲い掛かってきて、必死で剣を振り回してたら気づいたときには敵は全部殲滅していた。


 その後、何回か戦闘を重ね気づいたのだが、装備のせいか、闘気のせいか、わからないが敵は敵足り得なかった。敵を切ればバターの如く、攻撃を受ければ虫程度。そこにはスリルなんてものはなかった。ただの作業ゲーと化していた。ひたすら戦闘を繰り返し自信がつくと僕はアカックから森へ、森から山脈の麓まで、ただただ無人の野を行くがごとく歩き1ヵ月程でたどり着いてしまった。こうして山脈の麓へたどり着いた時には僕はLV45になっていた。


 次に物足りなく山脈に入ろうとしたら、そこには竜がいるから止めておけと言われた。確かにこのあたりで無双をしているとはいえ、竜に勝てるかと言われたらきっと無理だろう。ここでただアカックに戻るのもつまらないと思い迷宮の存在を思い出し次の目的を目指し歩き始めたのだった。言うまでもないがこの時も道中は無双でした、きっと平野部にはもう敵はいないと思います。


 と、ここで話は最初にもどり僕は迷宮の入り口の前で立ち止まっているのである。 


 迷宮とは言え、階層が浅ければ魔物もそこまで強くない。客観的に自分のLVだけ見ても地下10階のBOSS手前までは問題なく行ける。それでも、僕は入るのをためらっている。


 なぜかというと、僕は回復アイテムは生成できるのでアイテムに関しては問題ないのだが、食べ物と飲み物はどうしようもならない。この1ヵ月でため込んでいた保存食や飲料はほぼ尽きている。日本みたいにすぐそこにコンビニがあるとか、この世界では考えられない。もし、ここにコンビニがあれば僕は食べ物と飲み物を買ってすぐにも迷宮に向かうというのに。


 この時、突然にとあるアイディアが僕の頭に降ってきた。

 マーケティング部門で長年働いていたからか、自分の困ったことからいいアイディアになることを本能的に理解していたからか、とにかくそれは必然であった。


 あれ、これってもしかして商売チャンス? コンビニエンスストア@ダンジョン前、もしくは自販機とかもうかるんじゃないか?もちろん乗り越えないといけない問題はいくつかあるかもしれないけど。

モンスターのこと、人材、商品、維持、・・・・・・。


 こうしてはいられない、僕は構想に夢中になり迷宮には目もくれずアカックの街へ走りだす。少年の心が、商社の心に負けた瞬間である。


 お金に困っているわけではないが、社会という荒波の中染みついた性根は死んでも治らなかったみたいだ。

 

 来た時よりの数倍の速度でアカックまで戻るとすぐに慣れ親しんだ丘の夕暮れの宿をとり、食事をとるのも忘れて計画を立てる。細かいことは出たとこ勝負かな、生活が懸かっている商売ではないので、勢いで行くことにする。目下クリアしないといけない問題をいくつか挙げる。


 ① 店舗の設置、もしくは露店の設置方法 ギルドに頼るかどうか

 ② ポーション以外の商品の仕入れと運搬

 ③ 人材の確保


 次に問題に対する解決方法を考える。


 ①に関しては冒険の中知った魔物避けの結界を応用することで店舗を安全に運営できないかと考える。結界の効果が当てにできないのなら面倒ではあるがその都度街から赴き露店を出すしかない。店舗を立てるなら、森にあった村の人に依頼することでどうにかなるだろう。明日にでも、一度ベリーさんのとこに行こう。商業ギルドは通さないつもりだ、なるべく独立した状態で活動したい、幸い武力もそこそこ身に着けたのでトラブルがあっても問題ないだろう。

 

 ②一番の問題はこれ、正直この問題が解決できないと話にならない。これが解決できるなら今頃誰かがダンジョン前でお店をやっている。思いつくのはマジックリングのランクの高いものを探すしかないが、これもベリーさんのとこに言って確認するしかないかな。


 ③これは緊急ではない、最初は一人でやるのもいいだろう。社長であり現場職員だ。


 明日はマジックショップに行くことにする、そこで結界とマジックリングについて教えてもらおう。


 と、一通り思考が終わり、外を見ると日は落ち家々に淡い明かりが灯っている。そして、急にお腹がなり、急に空腹感が襲ってくる。


 食堂に向かうと、不幸なことに食事の時間は終わっていた。頭を垂れながら戻る僕の姿を見ていたのか、部屋に戻りしばらくするとアリーシャさんが特別ですよ、と夜食をくれた。


 心を持っていかれた、美少女からの特別とやらに。


 どうやら僕はLVは上がり並みの魔物ならものともしないが、美少女にはまだまだ勝てないようだ。


 お腹も期限を直してくれると次は睡魔がやってきた。気持ちのいい誘惑に誘われるがまま、僕は新しい試みに胸を躍らせつつも眠りにつく。


第1章も終盤になってきました。未だにゴール地点は見えていません。

戦闘、内政、商売どれに重きを置くか・・・。

ただ、スタンスとしては目立たないようになので、しばらくは内政はないはず。です。


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