千里眼
今回は短めです。
すみません、次回は少しながくなるかもしれません。
さて、どうしたものか。まずはどうにかしてアリーシャさんの状況を把握したい。そして攫われた原因と黒幕の正体。
僕はアリーシャさん達がいるであろう部屋のの隣の部屋でこれからのことを考える。事が事なので僕は頭の中でフローチャートを描きながら考える。
最善なのは全てを謎の男から聞き出し、原因など根本を断つことだ。それが難しい場合はとりあえずアリーシャさんを連れてアカックまで戻ることだ。
それを行うにはどちらにせよ一度アリーシャさんの身柄をこっちで確保しないといけない。
男と戦闘の可能性がでてくる。が、僕なら負けることがない。しかし、近くにアリーシャさんがいたらその限りではない。人質や最悪自暴自棄になってアリーシャさんを道ずれに自殺を図るかもしれない。
と、なるとアリーシャさんが男から離れたその瞬間を狙うしかない。しばらく尾行してみて、だめならまた別の手段をとることにすればいい。
そうと決まれば、まずは隣の部屋の様子をうかがう。
もちろん、姿を直接見ることはできない、あれ? できないのか?
テレポーションを応用したら遠くを見ること可能じゃないのかな?
思い立ったが吉日、早速僕はトライしてみる。
まずは、目の前、文字通り目の前の空間の小さい範囲を隣の部屋の天井へ転移させる。本来であればここで空間が閉じて元通りのなるのだが、今回はそのもとに戻るところをキャンセルしてみた。
すると、つながれた空間は閉じることなく通じているので僕の目の前には自分の部屋ではなく、隣の部屋の地面が見える。
横を向いているのに下を向いている感じがするのでものすごい気持ち悪い。
VR装置をつかって酔ったことがある方なら想像できるかと。
とにかく気持ち悪い。なのでいったん空間を閉じる。
うーん、これは悪用禁止にして、禁術指定にしておく。誰にもばれるわけにはいかない。
僕が社会的に死んでしまう。
そして、離れた場所を見れたのだから音も拾えるはずと思い、試してみたら視覚どうようにできた。
これで僕はこの部屋にいながらにして隣の部屋の状況を知ることができる。
幸いまだアリーシャさん達は部屋にはおらず、帰ってきていないようだ。僕は彼女たちが戻るまでひたすら待ち続ける。
まだ見ぬ黒幕に怒りを燃やしながら。
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