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目指せ!ポーションで理想の生活 IN 異世界  作者: ペンギン
第5章 日常と非日常
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迷宮探索

「えっと、いきなりだけどみんないいかな? 」


 僕がそう言うと店にいたリリとララ、アリーシャさんが集まってくる。皆が集まったの見計らい僕は以前よくわからない人から依頼されたことを伝える。


 「オープンして1週間が過ぎました。2人とも仕事に慣れてくれたと思うんだ。アリーシャさんは接客から事務、リリはエンチャントに接客と」


 ララは仕事、というよりはお手伝いみたいなものなので今回は除外しておく。


 「それで、いきなりだけどしばらく僕はお店を離れようと思う」


 「「えっ」」


 2人が驚く。まぁ、無理もないよね。オープンしてすぐにオーナーがしばらくいなくなるなんて。でも依頼の件やこういう時のためにみんなを誘ったということを丁寧に伝えると僕の外出を了承してくれた。このとき女性陣を持ちあげるのはわすれてない。そしてお土産の約束も。


 「それで、とりあえずアリーシャさんを店長代理にして、事務仕事を全部お任せします。リリは商品の補充やエンチャントをお願い。運ぶの大変かもだけど、お願いね。ララもリリを手伝ってあげてね」


 僕がそう言うとアリーシャさんは満面の笑みで応えてくれた。それに対し、リリは自身がなそうにしてるけど、最後には頑張ると言ってくれた。もちろん、ララはやる気いっぱいだ。


 最後に僕はアリーシャさんに金庫のカギを、リリに倉庫のカギを渡して万屋を後にする。



 さて、今回は速度重視で行こう。そう決めると僕はテレポートを使い常夜の迷宮へ転移する。中に入ったことはないけれど入り口までは来たことがあるので助かった。一から移動となると時間がもったいないからね。


今回は以前みたいに食料やアイテム不足にならないように持てるだけ食料やアイテムを持って来た。マジックリング様様である。


 早速迷宮の入り口をくぐるとそこはよくある洞窟。薄暗く岩でできた通路が続く。ここに来て迷宮の情報を集めてないことに気づく。


 あ、地図買ってない・・・・・・。


 あ、魔物の情報仕入れてない・・・・・・。


 あ、ドロップアイテムや採掘できるアイテムの種類、場所も仕入れてない・・・・・・。


 ダメダメだなぁ、自分。


 けれど、今更戻るのも面倒だし。ということそのまま迷宮の探索を始めることにする。


 魔力を察知して下への階段を見つける。出てくる魔物はゴブリンやキャタピラーなど、低LVでも対処可能な魔物ばかり。


 まぁ、1階層だから普通そうか。これまたゲームみたいだ。この調子だと10階層ごとにボスがいるとかかな? ちょっと楽しみになってきた。


 1階層から10階層までなんなく進むと、他の魔物より強いやつがいたけど、【ボス】と言われると首をかしげてしまうほどである。


 11階層へおりても同じように進んでいく、20階層へつくとまた少し強いやつがいた。これもボスなのか不明だ。


 うーん、なんだか歯ごたえがないな。これなら前に戦った偉そうな魔人の方が強かったよ。


 と、こんな感じで僕はどんどん階層を潜っていく。 

 








 マオの事前準備の足りなさをベテランの、いや駆け出しの冒険者であっても、知ればきっと盛大なツッコミがきたであろう。


 迷宮とはもっとも死と近い世界。


 迷宮とは常識が非常識、非常識が常識、そんな世界。


 警戒しすぎて、なお足りない。それほど危険な場所なのである。なので、ひよっこ冒険者であっても迷宮探索をするまえに情報収集をすることは常識として知っている。


 ただ、悲しいことに彼は商人であった。そんなことは知らないし、知るタイミングもなかった。


 彼はその歩みを止めることなく30階層、40階層へと潜り今はちょうど40階層のボスと戦闘中である。もちろんこれまで同様彼はそんボスをボスと認識していない。


 唯一言えることはそんな常識も知らない商人が、常識外の階層を今潜っていることだ。

 

 彼の不思議そうな様子、止まらない踏破回数からはとても今までの最大の踏破は23階層ということを以前冒険者ギルドで教えてもらったことを覚えているように思えない。


 もし覚えていれば、20階層を超えたあたりでもう少し考えた行動をするであろう。


 よくも悪くも彼は迷宮に関して無知であった。無知だからこそのこの踏破スピードなのだ

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