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目指せ!ポーションで理想の生活 IN 異世界  作者: ペンギン
第4章 聖都騒乱
56/92

決戦直前の風景  

思いだしたかのようなキャラ出てきます。

皆様おぼえていらっしゃいますでしょうか?

それでは本編どうぞ↓

そして決戦の時が来た。


 勇者様からの伝令があり僕達は村を出発した。そしてこの後、街の外で聖教会の人と落ち合いそこから城まで案内してもらう手はずになっている。


 しばらくすると大きな壁が目に入る。すべて壁かと思ったが、一か所扉の様なものがある場所が見えた。目を凝らすとそこに白い鎧を着た人がいた。いかにも真面目そうなそんな男の人だ。


 「すみません、勇者様から協力を頼まれたマオというものですけど」 


 「あ、あなたが。失礼ですけど証明できるものをお願いできますでしょうか?」


 僕は商人ギルドのギルドカードを見せる。鎧の人の顔が一瞬疑問に染まるが、すぐにそれを飲みこむ。おおよそ、僕のことを冒険者だと思っていてそれがまさか商人だと思わなかったのだろう。そしてそんな人間が今回の作戦にどうやって役立つのか、疑問に思うのは当然だ。


 それでもそれを一瞬で飲み込めるあたりこの人は優秀なんだろう。


 「ありがとうございます。それでは目的の場所まで案内いたしますので付いてきてください」


 僕は頷きリリ達と一緒に歩みを進める。



 聖王国の首都、本来であれば落ち着いた街で活気もあったのだろう。しかし、今僕の目前に見える街並みを一言で表すなら、”スラム”である。生気を失った人間が街をうろつき、別の場所では乱闘が始まっていたり。ある程度裕福な人間は別の街へ逃げたのだろう、ここ残った人間はそうではない人間もしくは探られたくないことが多い人間ぐらいだろう。


 街を移動する。日本の感覚で言えば簡単なことだが、この世界ではそうはいかない。単純に移動するだけ命がけだ。なんせこの世界では魔物が闊歩するのだから。そして、安全に移動するには護衛が、つまりお金が必要だ。さらに、安全に移動ができたとしてその町で新たに職につけるか? 実はこれがかなり難しい。 移動が不便なこの世界、ほとんどの仕事が街単位で完結してしまう。すると新たに入る混む余地が少ない、あったとしても以前までのような待遇とも限らないのだ。そうなると移動した先のスラムに落ち着いてしまうことが多いのだ。


 そういう意味では、冒険者や騎士を誘惑している女の人達は賢いのだろう、気にいられて別の街に連れていってもらえればすべてが解決する。


 まぁ、きっとその陰でそういう男に騙され痛い目にあっている女性も多いのかもしれないけれど。


 「ずっとこんな感じなんですか?」


 まだ、城まで距離がありそうなので騎士に聞いてみる。応えてくれるかな、仕事に対してすごい真面目そうだし、無駄口とは止めてください、とか言って怒られるかな。


 「そうですね、以前から徐々にではありますが、王の姿が見えなくなったあと王族派がその強権を使い粛清を始めたのが最終的な引き金でしたね。街を良くすべき貴族や役人がいなくなったあとは雪崩式に自体は悪くないあっという間にこんな状態です。でも、それも今日で終わりです。勇者様が、聖女様がその力を持って新たな光となってくださいます。むろん、私たちも微力ながらその光を守る力になりたいと思っております」


 騎士の話が終わり、少しすると城が見え、そのまま僕達は城へとつながる橋へと案内された。そこには騎士が数人いた。


 「それでは、ここで。あとは各自自分のできることをいたしましょう。作戦決行は午後の鐘、大きな鐘の音がなった時です」


 そう言うと案内をしてくれた騎士は城の周りの堀にそって歩いていってしまった。うーん、ここだけじゃないのかな、守るべき拠点は。なんて考えていると別の騎士がこちらに向かって来た。


 「お久しぶりです、マオさん。お元気でしたか?」


 ・・・・・・。


 「えっ? 覚えていないですか?」


 ・・・・・・。誰だっけ? 教会の知り合いなんていなかった気がするけど。


 「あ、絶対覚えていないですね。デーモンに襲われているところを助けられたアークですよ」


 あぁ、思いだした。あの時の騎士か。確か4人組で頭文字をとって騎士A,B,C,Dと名付けた気がする。このアークはその騎士Aだったのか。ごめんなさい、知り合いいましたね。それでもどうせ合わないと思ってこんな名づけをしてしまったけど、また会うとはね。きっとこれで本当に最後だろうから僕は呼び方を変えないよ。


 「それで騎士ぇ、うんん、アークさんはここの担当なんですか? 」


 危ない、危ない。騎士Aさんと言いそうになってしまった。


 「はい、あと以前お世話になったビクトル、シーア、ダンの3人もいます。今回は装備も固めておりますし我々もLVUPしておりますのでマオさんのお力になれるはずです」


 「いえいえ、こちらこそお願いします。さっきの方はここの担当ではないんですか?」


 「あ、はい。ここがメインの場所になりますが敵が堀を超えてこないとも限ませんのでそれを見張る騎士も何人かいます。彼はその役目をになっていますね。」


 「なるほど、やはり勇者様はいろいろ考えているんだな」


 そうこうしてると騎士B,C,Dもこっちに来たので作戦開始までしばし情報の共有をしておこうと思う。



 単なるおしゃべりではないんだからね。


物語もクライマックス直前です。

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