リフォームの風景
自分のお店を手に入れた(賃貸だけど)僕は早速準備にとりかかった。まずはお店のレイアウト、武器・防具買いだし、倉庫の設置などできることをすべてやる。
アリーシャさんと別れた日僕はまずお店の構想を描く。その構想を手に持ち次の日、僕は不動産屋さんが紹介してくれたリフォーム会社を訪ね、そこでリフォームの計画について話をする。
別段無理な注文ではなかったのか、明日から早速取りかかってくれるらしい。納期は1ヵ月程度みておいてくれれば大丈夫とのこと。倉庫以外はもっと早くできるけど、魔術的なロックシステムは少し手間がかかるみたいだ。
そのなかで僕は真っ先に倉庫をお願いした。色々保管しておきたいものが増えてきたからだ。今まではマジックリングに入るだけしか荷物を持てなかったけどこれからはそこに保管することができるのは大きい。
「それではマオさん、今日はこのあたりで。もし他に要望等ありましたらまたおっしゃってください。可能な限り対応いたしますので」
「はい、お願いします」
そう言いリフォーム店を後にする。
どうでもいいかもしれないけど、僕が武具を買う間に僕らのお店の簡単な間取りを紹介しよう。
1階部分はすべて商店である。カウンターが1つと他は商品棚をいくつか置く予定だ。一般レベルのものをお店の外側に置き、貴重なものは奥の方に置く予定、それにできたら目玉商品というか、飾る用のお客の目を引くものを一つ用意しカウンター部分の壁に飾るつもり。
2階部分はリビング、キッチン、浴室(予定)と個室が3部屋、に倉庫が1部屋である。3階部分は家族4人が暮らすのに余裕があるような間取りにしてもらった。そのうちの一部屋をプライベート用倉庫に充てる。
と、まぁこんな感じだ。
僕も、彼女達もいつも商店にいるわけではないけど、専用の部屋を上げようと思う。そこがみんなの帰る場所になるように。
さて、紹介している間に必要な物も買い、アカックでやれること、用事はなくなってしまった。一度村に戻るかな。僕はリリ達と別れた村を思え浮かべ転移を行う。
村につくと僕は待ち合わせの料理店のある宿へ向かう。その道中周りから勇者様の噂がちらほら聞こえた。
元気にしているだろうか、あと4,5日ぐらいでここに来るけど、前も来たし。他になにか話題になるようなことでもあったのかな。
「あ、マオさん。ちょっといいですか」
「あ、はい。どうかしましたか? 」
宿に入るとすぐに声をかけられる。この宿の主だ。
「いえ。昨日、勇者様がこちらにいらっしゃっり、マオさん達を探しておられました。その時はマオさんの姿もご一緒の方の姿も見られなかったので言伝を頼まれまして」
「勇者様が?」
まだ予定の日よりも早いのに、どうしたのだろうか。
「はい、えっと勇者様から伝えられた言伝はまた今日から毎日、夕暮れ時にここに戻るので戻ったら外に行かず待機していてほしい、とのことです」
店主にお礼を言うと、僕は自分の部屋に戻ることにする。こんなことなら宿ぐらい夜には戻ってきてもよかったかな。でも、しょうがないか。
また時間ができてしまった。とりあえず、勇者様やリリ達を待つとするかな。
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4章も終盤になってきました。
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