地上へでたら勇者様と交渉
視点がマオに戻ります
転移した先にはリリにララ、それに勇者様達がいた。見たところ全員無事みたいでほっとする。自分だけがわけの分からに処に飛ばされわけのわからないことを言われたのだろう。
「あっ、マオさん。無事でしたか。よかった。こちらはいろいろあったんですが今はとりあえず、無事です。」
「そうなんですね、よかった。僕もいろいろありましたけどとりあえず無事です。少しお話したいことがあるのですが・・・」
僕は魔王について勇者様に相談、もとい、倒して欲しいとお願い、もとい、倒すように誘導したく思って声を発するが勇者様の声に遮られる。
「僕も実はマオさんに聞きたいことがあるのですが、とりあえず地上へ戻りましょう。以前まで感じていた嫌な気は気づいたらなくなっていますし。」
勇者様がいったいなんのようだろうか、疑問に思たっが言う通り外にでてゆっくり話した方がいいだろう。こうして僕達の話は落ち着き、僕達は皆で地上を目指す。
道中はトラブルもなく進むが、治癒師の女の子の視線が何回か気になった。も、もしかして僕、意識されてるのかな? まさかの、恋の始まり!? いや、ないな。冷静な自分がツッコミを入れる。けどきっとこの疑問も地上につけば解決するのだろう。
地上への道中は特になにもなく、さらに外で話すのもということと目的地が一緒であたことから僕らはそのままジカルの町まで一緒に行くことになった。そして、ジカルにある宿屋の一室に僕達7人はいる。
僕達3人と勇者様達4人が向かい合うように大きなテーブルについている。時間はお昼にしては遅く、夕食にしては早すぎるそんなじかん。僕達の手には飲み物が、そして部屋には遮音の魔法がかけられているらしい。
魔法はただ攻撃するだけじゃないんだな。こんな便利な使い方もあるとは、僕も是非とも使ってみたいけれど、スキルなかったよなぁ、確か。とそんなことは置いておいて
「それで勇者様お話とは?」
勇者様は語り始める。僕が転移で別れてから、竜と戦い、自分と魔術師が部位欠損をおこし絶望していたところにララが使ったアイテムがAランクヒールポーションであったことを。そしてそのアイテムの異常性を。
しまった、二人にしっかりと説明してなかった。二人は鑑定も持っていいないしポーションに詳しくもない。だから僕が扉の前で渡したポーションのランクを理解していなかったんだ。これは僕の完全なミスだな。どうやって説明しよう・・・。
「それで、マオさんAランクのポーションをどうやって手に入れたか教えてもらうことはできないだろうか?」
「あぁ、えっと、実はですね。僕も定期的に手に入れ手段を持っているわけではないんですよ、というよりも気づいたら持っていたというか、なんというか」
説明に困る。
「あまり驚いた様子がないということはやっぱり、マオさんはあのポーションがAランクであるということは知っていたわけですね。それはだれかに、マオさんも含め、鑑定してもらったのか、誰かにそう言われて買った、受け取ったということですよね」
あ、さも当たり前に話を合わせたけどそこまで読まれるとは思ってなかった。確信はないだろうか無理のない説明をしないと・・・。
「それで、もしAランクのポーションが市場で目にされたとなたら僕達にも情報がくるはずなんですよね。これでも勇者ですから幅広い情報網をもってます。まぁ、聖王国の物ですけどね(笑) でも実際僕達にそんな情報はなかった、となるとマオさんがどこかで手にいれた、もしくは僕達の情報網にかからないどこかで手に入れたとなります。まぁ、マオさんが作ったという可能性もあるんですけどね、それはないでしょう。で、どうなんですか?」
何度も言うが僕は自分が矢面には立ちたくない。
「結論から言いますと、とある迷宮でいくつか手に入れました。そして、できれば秘密にしてほしいのですが僕は鑑定が使えます。なので、その迷宮で手に入れた時自分で鑑定したのでそのポーションがAランクだとは知っていました。今回は2人に危険があるかもしれないと渡しておいたのです。下手に街で売ることもできなかったので今回勇者様達に使えたことはうれしいことです。」
「その点に関してはすみません。マオさんがいない場所で話を進めてしまって。お礼の話もなんですが、マオさん僕達に残りのポーションのいくつかを売ってはくれませんか?僕達はこれから強敵と幾度と戦わねばなりません。きっと今回みたいなことになることもあるでしょう。その時にそのポーションがあるとないのでは雲泥の差がでるんです。全部とはいいません、いくつかで結構ですので。お金もある程度工面できます。どうでしょうか?」
あれ?意外に僕の説明を信じてくれた。よし、これで僕への関心はそれたし勇者様達へ支援する理由ができたぞ。
「わかりました、今渡せるのは各種ポーション(A)が5本づつです。金額は勇者様達のお気持ちで大丈夫です。もしかしたら、また手に入れられたらお譲りいたしますね。」
「そ、そんなにもですか。ありがとうございます。1本あたり光金貨1枚、金貨100枚をお渡しします。少ないとは思いますがこれでお願いします。伝説級のアイテムにそれではさすがに少なすぎですよね?もちろん、聖王国に確認しないとこの額でも確実ではないのですが・・・。」
うわー、すごい値段だ。全部で15本だから金貨1500枚。これだけあればいろいろできるぞー。
っていかんいかん。ここは勇者様に少しでも恩を売って頑張って魔王を倒してもらわないと。
「いえ、勇者様、全部で金貨100枚で大丈夫ですよ。これでももらい過ぎかもしれませんね(笑)それでももし勇者様がもうしわけないと感じるなら僕の願いを聞いてもらえますか?」
「金貨100枚ですか、全部で。それはありがたいですけど、お願いとはいったい?僕にできることであればいいのですが。」
勇者様の顔がすこし強張る。伝説級のポーションの対価だ、いったいどんな無理難題を言われるのか気になるのだろう。いや、僕は相当な無理難題を出すけどね。
「それは、先の迷宮での話になるのですが。実はみなさんと分かれたあと僕も竜と出会ったのです。そこでその竜が僕に言ったのです。この時をもって我らが王達、獣魔王、妖魔王。樹魔王の3体がこの世界に生まれ墜ちたと。」
実際には竜ではなく魔王に言われたし、数もホントは4であるが1体はすでに倒した。
「僕は恐怖しました、それが竜への恐怖なのか、その魔王への恐怖なのかわかりませんが。怖くなり必死に逃げた結果僕は気づいたら扉の前へと戻っていたのです」
真っ赤な嘘を頑張て真剣に説明する僕。真剣な面持ちで話を聞く勇者達、?が飛び出てるララ、考え事をしてるリリ。それぞれ思うことはあるだろうが、僕の目的は矢面に立たずできたら魔王討伐だ。
「わかりました、実は以前助けた騎士達から聖女様からの言伝で世界に危機がせまっている、力を蓄え一度戻るようにと指示を受けていたので。その危機がマオさんの言う魔王達なのかは調べる必要がありますが、それが真実であれば僕達の出番です、全力を出すと約束しましょう」
かっこいいな勇者様。ただの竜相手にあんなことになったらしいのに、でもそれは僕にとってうれしいことである。全力でサポートいたしますとも。
「ありがとうございます。そしたらこちらをどうぞ、これがAランクポーションになります。リリとララが持っているのは勘弁してくださいね。と、これで3種類各5本全部です。念のため鑑定でご確認を。お金はいつでも結構ですから。それにもし、僕達の助けが必よであれば言ってください。まだ先になりますが、アカックを拠点にお店を開くつもりですので。」
「わかりました、お金は今渡しますね。金貨100枚ならなんとか僕達だけでも渡せます。」
そう言って勇者様がどっさりとした革袋を僕に渡す。うんうん、これでしばらくはお金に困らないぞ。たしか転職するのにもお金必要だし、どうしようか悩んでいたところだったのだ。渡りに船ならぬ、金欠に勇者様かな。
こその後僕達はこれからの話にこの世界の情報、さらには異世界からの勇者と呼ばれる存在のことなどいろいろ情報交換をし会議は解散となった。
すみません、盛りました。情報を勇者様達から教えていただきました。
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私のやる気がブーストされます。