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目指せ!ポーションで理想の生活 IN 異世界  作者: ペンギン
第2章 魔王生誕!?
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勇者は気づく、嫌な気配に

「だいじょうぶでしたか?」


 爽やかフェイスの勇者様がこちらに声をかける。騎士さん達はまだ状況が理解できていないらしいので僕が代わりに応えておくことにする。


 「Dランクのヒールポーション、商人? デーモンの攻撃を防ぐ? あれ、あの若者は勇者様、なんでここに? これは夢? **#*#**#・・・」


 僕が勇者様一向と自己紹介をお互いし、状況を説明している間もうしろで騎士さん達はなにかぶつぶつ言っている。戦闘中はそれでも普通に行動していたのに、緊張が終わったとたんにこれだ、なにかよっぽどびっくりすることがあったのかな?


 お互いの状況説明が終わり、騎士さん達も落ち着くと僕も待たせている2人を呼びに戻り、これからのことを確認する。


 「それでマオさん達はこれからジカルへ向かうんですよね、僕らもご一緒してもよろしいですか。もちろんご迷惑でしたら無理にとは。ただ、旅の道中人数が多いにこしたことはありませんしね。」


 勇者様の提案に僕は速攻頷いた。


 「よろしくお願いします。こちらは僕が少し戦えるのですが、それでも商人です。他の2人は見ての通り子ども、女子と戦うには心もとないのでそう言ってもらえると助かります。それにご迷惑でなければ彼女たちのLV上げもしたいと思ってますので。状況が許せばお願いします。」


 戦力としてはきっと僕だけいれば問題ないが、これから先のつながりという意味では大事だと、判断したのだ。直接的な権力はないが特別な存在、これからの商人生活に欠かせないものになるはず。


 「なるほど、彼女たちは転職希望ってことですね。わかりました、問題ないですよ。もちろん相手は選んでくださいね、目の前で女の子が傷つくのは辛いですから。っとマオさん商人だったんですか?僕はてっきり冒険者かと思ってましたよ。あのデーモンの攻撃を受けきる防御の腕前、それで商人とか詐欺ですね。お店を構えたら教えてください、ぜひお祝いをしたいと思います。」


 「まだまだEランクの商人なので胸を張っては言えませんけどね。あ、それで騎士さん達はどうするんですか?」


 「私たちはもともとトルアーツにいる勇者様を探しに旅をしていたので、これで目的は完遂されました。しかし、道中にあるアカックでも任務がありますのでこのままアカックに向かい、そのごジカルへと戻る予定です。」


 僕が2人を呼びに行っている間に何かあったのかな?勇者様の様子は騎士さん達に向かい任せてくれ、心配ない、そんなことを言外に伝えているように見える。


 「マオ、この人達と一緒に旅するの?」


 「するの?」


  「そうだよ、この男の人は勇者様ですごい強いんだよ、だからこれでジカルまでは安心だ。それに2人のLVアップも手伝てくれるって。また直接お礼言っておいで。」


 

 それぞれの、行動が決まったところで僕達と勇者様はトーウィンの村を目指した。


 その後の旅は順調に進み、トーウィンの村で食料を補充しまた村から再びジカル目指し移動を続けると僕らはジカルまで残り1日と言うほどの距離まで来ていた。しばらくしたら夜営をするための場所を探し、拠点を作る必要がある。ジカルにつくのは明日の夕方ごろだろう。


 また、このころになると僕達は何度かの夜営の機会を一緒にもったおかげか、お互いの身の上話、故郷の話、はたまたパーティー内での恋の話などして親睦深めていた。


 特に秘密ではなかったことなのだが、実は勇者様は異世界から来たと言っていた。故郷の名前はニホンとも。文明井や歴史、科学などの話を聞くに僕がいた日本と大きな違いはないようだが、僕は自分がこの世界の人間でないとは明かしていない。マイナスになりうることは避ける方針だ。


 フラグは立てない。


 この世界に来る前にあった神様も僕だけとは言ってなかったし、むしろ他にもいると言っていた。驚きはしたが、想定内のことである。ただ、残念なことに勇者様は他の異世界人を知らないらしい。数が極端に少ないか、僕みたいに隠しているか、どちらかはわからないな。


 「ちょっと待て」


 勇者様の急な声で僕らは歩みを止める。その声には若干の焦りが感じられる。


 「どうしました?なにか異変でも?」


 冷静に尋ねる僕に、勇者様は不安な、辛い気持ちを無理やり抑えるように言う。


 「まだ距離はあるけど、ものすごく嫌な気配がする。距離があるから詳しくはわからないけど、以前のデーモンをもっともっとひどくしたような気配がするんだ」


 勇者様の言葉に勇者一行の顔が強張る。VSデーモン戦を思い出しているのだろう。それをさらにひどくしたようなものといわれ緊張しない方がおかしい。まぁ、うちの2人はそもそもデーモンを見てないし、僕にはあんなやつザコだしね。


 「とりあえずの危機はないのですね?」


 「そうだね、僕達へのと言えばそうなるね。でも、もしこの気配を放つものが移動したとしたら災害と言える状況になるのは想像に難くない。」


 勇者様達でもこれか、並みの冒険者じゃ話にならないか。それで


 「どうするおつもりですか?」


 「現状僕が考えているのは、まずは近くまで行きその気配の発生源の様子を伺い、情報を集めその後にジカルと協力し十分な戦力をもって対処するというものです。勇者としてこんな危険なものをほかってはおけません。しかし、マオさん達は違います。ただの商人です。ですからここで僕らと別れてもらって構いません。」


 「勇者様、僕達もぜひご同行させてください。もちろん自分たちの身は自分たちで守りますし、責任もとります。また僕は商人ですから質のよい商品も持っていますのでサポートぐらいできます。ですから、どうかお願いします」


 僕がそういうと勇者様は困った様な顔をして、考えている。僕達のことを真剣に考えてくれているのだろう。仲間と真剣に話してくれているようだ。なんていい人なんだ。


 だが、この隙に僕は2人は僕が2人を守るから安心してといってある、とっておきのアイテムがあるかと安心するための理由も。僕のことを完全に信頼してくれているのか、なにも考えていないのかわからないが2人ともすぐに頷いてくれた。


 さすが僕、頼れる兄貴だぜ。なんて心の中で冗談してると


 「わかりました、できるかぎりフォローはしますが約束はできません、それでも良ければ一緒にきてください」


 「わかりました、よろしくお願いします。」


 日が傾きかけてきたが僕らは休憩をするこなく、勇者様の導く先に向かう。


 さてさて、なにが待ち構えているのか。


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