勇者降臨@VSデーモン
騎士達にも攻撃に参加をしてもらうことになったが、力加減が難しい。強すぎると不自然に見えるし弱すぎるとダメージソースは騎士たちだけになりいつデーモンを倒せるかわからない。
そんな感じで僕はひたすらデーモンのヘイトを集め防御に徹し騎士たちに攻撃を担当してもらっている。 デーモンは必要に僕を狙ってくる、まるで騎士たちの攻撃なんて虫に刺されたかのようだ。まぁ、虫に纏われてもストレスがたまるのだが。ときおり、こうちらではなく騎士へ向けて攻撃するときは正直ひやっとする。もちろん、カバーしますけど。
本当にこれどうしよう? いっそさくっとやってしまおうかな。でもこれだけ攻撃与えてるし意外にダメージはあるんじゃないかな。
デーモン:LV42 HP:3197/3200 MP:980/1000
期待をこめて鑑定してが、結果はこれだ。もうあとはどうにかごまかそう、これが今はやりの切れやすい若者ってやつだ。若いのは見た目だけだけど。そして攻撃に移ろうとすると、近くに4人組の気配がする。騎士たちの仲間?もしくは冒険者か、いずれにせよ動きがでるはず。よし、もう少し粘ってみよう。
デーモンの攻撃を受けること十数回、やっと視界にうつる4人組。見た目からして、剣士・魔術師・治癒師・戦士のパーティーに見える。とりあえず、叫んでみよう、助けてくれるといろんな意味で助かる。
「すみませーん、ちょっと助けてもらえませんか? お礼はこちらの騎士さん達がしてくれるはずです」
自分は横に置いておく。そして、鑑定も同時に行う。距離はまだ少しあるができるだろう。
アルス: LV43 勇者の卵 冒険者ランクB HP 496 MP 122
マナ: LV38 治癒師 冒険者ランクC HP 381 MP 161
エトナ: LV36 魔術師 冒険者ランクC HP 352 MP 175
セリーナ: LV45 戦士 冒険者ランクB HP 523 MP 10
あ、できた。
おぉ、初めてみる勇者様。卵だけど。パーティーとしてのランクはBもしくはC1(上位Cランク)か。これならデーモンといい勝負ができるはず。僕が加勢すれば死傷者なしで撃退も可能だ。もちろん、僕の力を隠すという意味で。
「大丈夫ですか?助太刀します。マナ、騎士さん達に回復を。エトナは聖属性の魔術の用意、俺とタイミングあわせて撃つよ。セリーナは遊撃で。」
「僕は騎士さん達を守りながら、防御に徹しますのでお願いします。」
手を振りながら勇者様へ言う。一瞬驚いた様子だが気にしたらダメだ。作戦が聞こえたから合わせただけ、それだけです。
勇者様が一気に加速しこちらに向かってくる。女戦士はは右側へまわりこむような形で距離をあけつつ駆ける。二人の得物は剣と槍だ。空にいるデーモンへの攻撃は難しいが躊躇う様子がない。
すぐに射程圏内にはいるデーモン、すると前衛二人の後方から声がする。
「グラヴィティーホール」
魔術師が魔術を放つ。景色が歪むとデーモンはなにかに押しつぶされるかのように空中から地面へ落ちるがそこはさすがに耐える。しかしすでに勇者様はすぐそこに。その隙をついてデーモンへ攻撃を仕掛ける、その瞬間
「エンチャントホーリー」
騎士さん達の回復を終えた(実はすでにポーションで回復していたが)治癒師が次に魔術を放つ。すると勇者様の剣が白く輝く。魔術名からして聖属性付与だろうか。
重力の魔術のダメージから回復し切れていないデーモンには勇者様の攻撃はよけきれず、爪で剣を受けてしまった。
ビキィ、爪から音がする。勇者様のが優勢か?このまま押し合いになれば聖なる剣でデーモンを串刺しだ。と思って居ると、デーモンの尻尾が勇者様の死角から攻撃を仕掛けようとしているのが見えた。
「あぶな・・・。」 言い終わる間もなく勇者様はデーモンの力を利用して大きくうしろへ飛ぶ。
「セイクリッドエッジ」
そういえば、聖属性の魔術って言ってたね、重力ではなく、聖属性。
白い光がデーモンを貫く、そしてまたその動きが止まると、その腹から白く輝く刃がつき出てきた。
よく見るとそれは槍の先であり、女戦士が持っていたものだ。
デーモン: HP 3003/3200
鑑定を使うと先程までと違いしっかりとダメージが通っている。けど、これでも先は長そうだ。ばれないように攻撃しちゃうか。勇者様いるし、この人達の手柄にしちゃえば。
デーモンが再び動き出そうとすると女戦士も勇者同様に距離をとる。
「あまり効いてないようだな、しょうがない。エトナ最大級のやつをお見舞いしてやれ。マナもエトナと合わせて、セリーナはいつでも動けるように待機」
「「「はい」」」
勇者様一行の作戦がまたも聞こえる。これを利用させてもらおう。
デーモンも一度体制を立て直すためか空へと舞いあがる。これでまた仕切り直しだ。敵は様子をみているのか攻撃に移ってこない。なにか声がすると慌てるかのように後ろにいる二人に攻撃を仕掛けようとする。もちろん、勇者様がそれを許すはずがない。女戦士もサポートする形で防御に徹している。
「「輝き燃える白き炎、悪しき魂をもつ彼の者を滅するがため、我が手に集い戒めの光となれ」」
そして前衛二人が頑張っている間に、後衛の言葉が終わるも、一向に魔術が発動しない。この魔術に合わせてぼくもデーモンに攻撃しようと思って居るのだが・・・。誤射でもするような魔術なんんだろうか? 最大級とか言ってたし。RPGとかで最大といえば範囲も広いはずだし。
「セリーナ、距離をとるよ」
それを合図に二人が同時にデーモンを攻撃する、がそれをバックステップで躱す。
「「ホーリーフレア」」
まるでその時を待っていたかのように後衛2人から、魔法が放たれる。
「お願い、これで、、、だめなら、、、残り魔力、、、厳しい戦いに・・・。」
デーモンの頭上から2対の光が落ち、その体が白い光、炎に包まれる。激しく燃える炎にデーモン相当なダメージを受けたようだが、まだ致命傷まではなっていない。暴れるデーモン、それとともに刻々と小さくなる炎、このままいくとレジストされてしまう。
デーモン: HP 1324/3200
あたりをみると、騎士さん達はなんかつぶやいていて心ここにあらず。勇者一行も前衛2人が後衛2人につき添っておりこちらに意識はない。
チャンス!!!!!! 僕は闘気を纏い双剣をデーモンに投げつける。
デーモン: HP 0/3200
よし、これで終わりだ。なんか疲れたな。デーモンのHPが0になったのを確認した後しばらくすると白い炎がきえ、デーモンがいた場所には一つの魔石があるだけである。
さて、事後処理の開始だな。 それにしても今更だけど魔法ってどうやって使うんだろ?
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また、4月より更新ペースを変えたいと思います。
わかりやすく偶数日に更新します。
例4/2→4/4→4/6 です。
4/1は更新しますが時間が19:00となります。
よろしくお願いします。