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目指せ!ポーションで理想の生活 IN 異世界  作者: ペンギン
第2章 魔王生誕!?
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VSゴブリン

朝食を食べた後、身支度をそそくさと終え宿の前で2人を待っているとほどなくして、少女と幼女が仲良く手をつなぎこちらに向かってくる姿を見つける。向こうもこちらの姿を確認したのか少し距離がまだあるが二人の歩く速度が上がる。


 「マオー、お待たせ」

 

 「急がなくていいよ。ララが転んだら大変だ」


 時折なにもないところで転びそうになるが無事に転ばず宿の前までこれたことを確認すると僕は自然と胸をなでおろす。これだと本当に仲間というよりも家族、しかも父親のポジションだな。まぁ、悪くない。


 「ごめんね、またせてしまって」


 「ごめんなさい、兄ちゃん」


 前も呼ばれたけどお兄さんか。本来の年齢から考えればパパになると思うが、今は15歳の少年の姿なので自然に見えるだろう。もちろん自分的には少し違和感あるけど。



 「大丈夫だよ、気にしない。むしろ時間ピッタリじゃないかな。それよりも今日の、これからの予定を簡単にだけど伝えておくね」

 

 職業につくために自分たちのLVを上げること。神殿のある魔道都市ジカルに向かうこと。様子を見つつダンジョンにも行ってみること。この3点を二人に伝えていると、リリがなにか気になったのか考える素振りを見せる。そして説明が終わると早速僕に質問をする。


 「移動方法はどうするの? 徒歩? 馬車の定期便?」


 「説明してなかったね、実は馬を1頭購入しているのでそれで行こうと思ってる。食料やテントなど必要なものはマジックリングに入れたし馬にもある程度は積めるからどうにかなるかと。」


 実はこの移動にかけた経費が痛く、手元には金貨が1枚も残っていない・・・。

 食料保管のためマジックリング|(F)を1つ、約1週間分の食料、そして馬、一気に小金持ちから貧乏人に逆戻りです(笑) 手元には銀貨が8枚に銅貨7枚とその他数枚となっている。


 「なるほど、わかりました。それで、直接ジカルを目指すの?それともどこか村に寄るのかな?」


 「お馬さんのれるの?やったー」


 リリはビギナーとはいえ冒険者だ、旅には思うことが多々あるんだろう、ララは遠足気分かな?とりあえず嫌がっていないなら問題ない。


 「食料の兼ね合いもあるから、一度ちょうどアカックとジカルの間にある村に寄って食料の補充をしようと思っているよ。お馬さんに乗れちゃうよ!」


 少女と幼女の顔が満足気にしていることを確認して、もちろん2人は別の理由で満足していが、早速旅を始めるとする。


 「よし、それじゃさっそく僕らの初めての冒険へ出発だ」


 「「「おぉー」」」



 それぞれの荷物を馬へマジックリングへと収納しリリとララが馬の背に乗ると僕らは旅路の1歩を踏み出す。僕?もちろんロープを持って馬の先導だよ。お子様には優しくだ、優しく。


 ジカルへの道は街道が続いており、強力なモンスターなどは滅多にでない。どちらかというと盗賊の方を注意した方がいいぐらいと言われる。実際僕達も朝アカックを出発してからしばらくは商人の乗った馬車と数回程すれ違うぐらいであった。


 天気もよく、 太陽が真上に昇ろうかとするとお腹もいい具合に空いてきた。そろそろお昼ごはんにでも思った矢先、街道の端から人型の魔物がその姿を現した。


 「リリ、ララ初めての実践だよ。大丈夫だとは思うけど無理はダメだ。それと戦闘中は僕の指示を聞いてね」


 「「はい」」


 馬から降りると先程まで緩んでいた2人の顔が急に引きしまる。出てきた魔物は弱いことで有名なゴブリンであるが一般人と変わらないリリ,まるっきり一般人のララの2人は恐怖以外何ものでもないだろう。緊張と恐怖が二人の顔に混じっている。それはそうと念のため鑑定しておこう。



 名前:No Name 

 種族:ゴブリン族(雄)

 LV:2  

 HP:50

 MP:0

 特記:なし


 名前:No Name 

 種族:ゴブリン族(雄)

 LV:2  

 HP:43

 MP:0

 特記:なし



よし、これなら問題ないな。2体のゴブリンのステータスをみて俺は判断する。

 まれにゴブリンなのにやばいやつとかいるからね、ラノベだと。注意するに越したことはない。


 「リリ、水でも光でもいいから右の奴の足を止めて、ララは弓で左やつを狙う。防御は僕がするから二人はそれに集中すること」


 二人に支持をだし僕はその場で待機をする。作戦としてはララが弓でダメージを与える。その間リリは魔法で足止めする。危ない時は僕が前にでて防御を行う。


 僕の指示のあとリリの右手に何かが集まっていくのがわかる。これが魔法を使うということなのか? 


 「我が手に集え、光よ。ライティング」


 彼女は手にした光をそのまま維持している、もちろんその目は僕が指示したゴブリンAに向かっている。


 逆を向くとそこにはいくつかの矢が刺さったゴブリンBがいる。うまいことララが狙ったのだ。正直びっくりした。LV1の子供がこうもうまく攻撃できるとは思ってもいなかった。もちろんパワーがないせいでゴブリンに与えるダメージは少ない。


 優勢に見えるが、ゴブリンたちもこちは火力に欠けることを理解したのか、はたまた本能なのか特に気にした様子を見せずに2体合流しつつこちらに向かってくる。


 未だ距離はそこそこあるが、このままで相手のHPを削る前に接近を許してしまう。今の2人には接近=負けとなる。さてどうしたものかと思っているとリリが手にした光をゴブリン達の間に投げ込み


 「ブレイク」


 リリの掛け声とともにライティングの魔法が弾けた。それはまるで閃光弾のようである。まばゆい光がゴブリン共々あたりを包むこむ。


 生活魔法にもいろいろな使い方があるのだな、と感心していると今度はそこにララがゴブリンBへ向け全力の弓を打ち込む。ってよくあの閃光弾の光避けれたな、ララのやつ。孤児院生活でなにかと対峙、逃げる、そんな経験でもしてたのか?


 視界を潰されたゴブリンたちはなすすべもなくそのばでしゃがみこんだり暴れている。その間もゴブリンBへの弓による攻撃はやまず、リリも石をひろい投げることでダメージを与えている。ってリリもコントロールいいし、案外この二人は将来すごい冒険者になるんじゃ?

 

 閃光弾→遠距離攻撃→閃光弾→・・・を数回繰り返してからゴブリンの様子を見ると


 ゴブリンA  HP:50

 ゴブリンB  HP:3


 「もう少しで1体倒せるよ、気を抜かずしっかりと狙っていこう」


 二人に現状を伝えつつ応援を送る。バフ|(支援効果)はないけど。


 ララの放った矢の1本がゴブリンに当たると終にゴブリンBが倒れた。HPはきっちり0だ。


 その後も同様にゴブリンAを倒そうとしたが先にリリのMPが切れてしまいタイムオーバー、仕方がないので僕が足止めをして二人には遠距離からひたすら攻撃してもらった。


 さすがに1回の先頭でLVUPとはいかなかったが、リリとララの2人で格上の魔物を倒せるということはLV上げに関していえばうれしい誤算だ。当初さすがにすこしいい武器を装備したといえ2人で魔物の討伐はできないと感がえていた。


 2人の顔をみると未だ興奮が収まらないのか、単に息が上がっているのか、大きく方で息をし、大げさな身振り手振りで話をしている。危ないから2人とも武器はおろそうか。


 「2人とも大丈夫だったかい?」


 「うん、怖かったけどどうにかなった、これでも私冒険者よ!?」


 「ララも怖かったけど、遠くからびゅん、びゅうするだけだったから、楽勝だよ」


 この幼女半端ないな、姉よりも実は戦いの才能あるんじゃないか? リリの反応はいわゆる普通の初心者冒険者みたいだし。


 「よし、それじゃ少しご飯を食べながら休憩してから移動を開始しよう」


 「「うん!!」」


 ご飯と聞いてうれしいのか満面の笑みでうなずく幼女と少女。


 なんか遠足の引率をしてるみたいになる。やっていることは魔物退治と穏やかではないが。


 こうして僕達は初のチーム戦を終え、仲良くランチタイムへとなりました。


 1人よりもだれかといる方が楽しいな・・・。


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