ポーションを作れるようになった
2作品目になります。
あらすじはある程度できてますので2日に1話のペースで投稿したいです。
あれ、僕は死んだはず。
そう、仕事帰りに交通事故に巻き込まれトラックに轢かれたはずだ。
助からない、信号無視したトラックが迫りくる中僕は歩道の上で目を閉じ、死への運命を待ったんだ。
あたりを見渡すと見渡す限り真っ白な世界、現実味を帯びない空間にいることに気づく。
あぁ、これが死後の世界ってやつか。このあと僕はどうなるんだろう、生まれ変わるのかな。生まれ変われるならまた次も人として生まれ天寿を全うしたい。病気やけが、今回みたいな事故は避けて生きたいな。
『真央』
いきなり僕を呼ぶ男性の声がした。あたりを見渡すも先程と同じ真っ白な空間しかない。しかし不意に、戸惑う僕の前に威厳ある老人が姿を現す。確信があったわけではないが思わず僕は
「あなたは神様ですか?」
長い白ひげ、杖、そして高そうなローブを纏った老人は静かに頷き言葉を続ける。
『そなたは事故に巻き込まれ死に至ってしまったが実はそれは予定外なのじゃ。そなたの死はイレギュラーであり、そなたの世界にとっても都合が悪い。じゃからそなたには異世界に行ってもらうつもりじゃ。これが現状世界のバランスを崩さぬ唯一の方法じゃ。そして此度はこちらに不手際があったようなものじゃ、異世界に行くにあたりそなたに特別な能力を渡そう』
こんな意味のわからない状態なのに僕はこの老人が本当に神様であり、真実を語って理ると信じてしまった。老人の持つ雰囲気か、この常識外の状態がそうさせるのかはわからないが。そして僕は神様が話している間僕は考えを巡らす。あれ、これは異世界転生ってやつなのかな。僕もラノベをそれなりに読む。なので物語としてならこういった展開も知っている。もちろん、実際に目のあたりにするとは思っていなかったけれど。
『それで、そなたは次の人生にどんな能力を望むのじゃ? 今回は儂たちのせいで臨まぬ転生をしてもらうことになったのじゃ。異世界で超一流・国宝級といったランクの能力を渡そう。さぁ希望を言うのじゃ』
「いや、特にそういうのはいいです。普通に過ごせたらそれが幸せですから。」
物語で特別な能力をもった存在は否応なしに大騒乱に巻き込まれていく。できたら普通に暮らしたい、それが心からの願いだ。
『なんと謙虚な。そなたは他の人とは違うようじゃな。そうしたら、魔王もの倒す能力と言ったらどうじゃ』
謙虚もなにもない、本当に心からの願いなのだ。って魔王なんてものがいるの、僕が行く世界。
「本当に遠慮しておきます。そんな能力よりもポーションでも作れる能力のがありがたいので」
『なるほど、なるほど、ほかの者と違い面白い男じゃな、お主。それではそなたが言った通りポーションを生成する能力を授けよう。おまけになんでも鑑定できる能力もじゃ。これがあれば困るまい』
「あ、ありがとうございます」
『よし、話はここまでじゃな。それでは真央よ、そなたの第二の人生に幸多きことを』
神様がそう言うといきなり視界が空間がぼやけた。神様の姿も曲がりくねり、乗り物酔いでもしたような気持ち悪さを感じ我慢ができず僕は膝をつき目を閉じる。
先までの静かな世界が終わり急にあたりが騒がしくなった。気持ち悪さも治まり目を開けるとそこには広場があった。もちろん、僕の知っている日本の、近代化した都市のものではない。予想通りではあるが、街は中世ヨーロッパのような雰囲気を持っている。そして、なぜか知らないが僕はこの世界の言葉や文字がわかるらしい。
さて、まずは現状把握だ、僕は池のそばのベンチに腰をおろし状況整理をする。まずは自分のこと、日本では近藤真央(30)、独身、総合商社のマーケティング部門に努めるサラリーマンであった。ある日の帰宅途中に横断歩道を渡る子どもにトラックが突っ込んでいくのに気づき助けるために駆け出す。子ども吹き飛ばしたものの自分は逃げれずそのまま轢かれ死亡。のはずが、まさかの転生。そしてポーション生成と鑑定の能力をもらった。そしてポッケを漁ったら金貨が10枚入っていた。これが今までの流れ、そして肝心の能力を確認するために【鑑定】と念じ自分に意識をむける。
≪名前・LV・職業≫ マオ 15歳 LV 1 無職
≪スキル≫ ・ポーション生成 ・鑑定(全) ・ランクアップ
あっ、できた。まぁ、こういうのはお決まりなのかな? それに年齢が15って若返っているな。まぁ、転生ものには有りがちなパターンだし若くて困ることはないだろう。と流しそのままポーション生成に意識を向け【鑑定】を続けてみる
≪ポーション生成≫
固有スキル ランクA B C D E F の各種ポーションを生成可能
使用可能回数はそれぞれ1日あたり A(1).B(2).C(4).D(8).E(16).F(32)
おっ、細かい説明まで見れるのか。と、どのランクがどれぐらいの物かは後々確認だな。それにしても≪ランクアップ≫、これはなんだ。神様はなにも言ってなかったけど。気になるのでこちらも鑑定。
≪ランクアップ≫
固有スキル 生成・作成したアイテムのランクが1つ上がる
使用するときは生成・作成するまえに【ランクアップ】と念じる
使用制限は1日10回
ポーションを生成しそれを売って生活していけばいいと結論付ける。もちろん、それなれなりの値段で売れればの話である。それが無理なら別の方法を考えよう。そうと決まればまずはポーションの価格調査だ。
こうして俺の異世界生活が始まる。
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