転生そして出会い
初投稿初異世界もの全て初めてなので色々と大変な予感はしますが宜しくお願いします
学校帰りいつものように毎日通る道を通ろうとしてふとまたには違う道を通ろうと角を曲がった俺が最後に見たのはトラックのライトの光だった。
気がつくと俺は見知らぬ街にいた。
うん、多分街。村っぽくないし、RPGとかアニメでよく見る感じ
それに人じゃないっぽいやつとか鎧みたいなのつけた人もいる。
よくある話だよなぁ、普通の高校生とか中学生が事故で死んで異世界転生なんてさぁ...
「……よくある話...
……じゃねぇよ!!」
とりあえず、どーしよう...
なんの準備も前触れもなく転生しちまった...
何ってこった...どーやったら帰れるんだ?
てかなんで俺はここにいるんだ?
……やべぇ、わからねぇことだらけだ!!!
まぁ、魔王倒したら終わりみたいなやつだろ!
...いや、まずごく普通の高校生が魔王なんて倒せるわけないじゃんか!ゲームじゃあるまいし!!
.......でも、なんだろう...落ち着いてくるとちょっとワクワクしてきたかもしれねぇ!
まずはそこらへんのギルドっぽいどこに行って話だけでも聞いてこようかなぁ...幸い言葉と文字はわかるみてぇだし
俺は近くの酒場っぽいような所に入ってヒゲをはやしたいかにもRPGとかで出てくるような冒険者らしき人に話しかけてみた。
「すみません、ここって冒険者ギルドみたいなところですかね?」
「あ?誰だ?兄ちゃん」
「あ、俺?俺は高遠水樹っていいます」
「ミズキぃ?なんか女みてぇな名前だな?顔も女顔だしよぉ」
一番言われたくないことを言われた。
そう、俺、高遠瑞樹は女みたいな名前に加えて女みたいな顔だだから昔からいじめられてきた...けど、ここは我慢だ...!
「そうですか?それよりどうなんです?」
「あぁ、ここはただの酒場だ。ギルドならここを出て右にまっすぐ行くとデカイ建物が見えてくるさ」
「そうすか、ありがとうございます」
そう言って俺は店から出た...瞬間。
後ろから何か小さいのが通り抜けていき唯一この世界に来る前からつけていたブレスレットをかすめ取られた。
「ちょろいちょろい♪」
「なっ!?」
よく見るとそれは俺よりも二、三個下くらいの女の子だった。
緑っぽい髪は短くて動きやすさ重視の薄着の子。
女の子は俺の横をすり抜けるとギルドとは反対方向に走り出した。
やばいっ!あれは、あれだけは!
俺は急いであとを追いかけた途中見失いそうになりがらもなんとか行き止まりになるまで追いつけた。
「お前...はぁ、早く返せ...はぁ」
「君体力ないねぇ〜」
「うるせ!そんなことより早く...」
と言いかけて女の子は壁を蹴って俺の横をまた通り抜けようとした。
しまった!走るのに体力使っちまったからもう素早くなんて動けねぇ!
また逃げられると思ったが女の子は何も無いとこでコケた
「ほ、捕獲ー!!」
「ま、またやっちゃったぁ〜!」
「...?また?」
話を聞くと女の子の名前はキーラと言ってキーラは職業を盗賊としているが今まで成功した試しがないという。
なんでもくじ引きやジャンケンでも勝ったことがないという運の無さ...少し同情するぜ...
にしてもこの世界にもくじ引きやジャンケンなんてあるんだなぁなんて思っていると
「ごめんね、君のブレスレット盗って...」
「いや、反省したならいいさ。それにしてもなんで運が壊滅的にないのに盗賊なんてやってるんだ?」
「か、壊滅的……事実だけどさぁ...えっとね、まぁ、無難にお金が必要でさ。ボクの家は貧乏でさ兄弟が多いから姉である僕が面倒見なきゃいけなくて...」
「そうか...」
少し可哀想になってくるな...
「でも、いつまでたってもお金は手に入らないし、うまくいきそうなときに失敗しちゃうしだからボク冒険者になろうと思うの!」
お、これは仲間フラグか?
ドジっ子だけど素早いしフォローすればなんとかなりそうだな
「なら一緒にギルドに行くか?」
「え?いいの?」
「おう!俺だって冒険者になろうと思ってたからさ!」
「そか!……て、君どこいくの?そっちはギルドの方向じゃないよ?」
「え?でもさっきのおっさんは酒場出て右だって」
「あれは嘘だよ〜君騙されたね〜」
「な!?」
マジかよぉ!敬語使って損した!!
俺が怒りに震えてるとそんなことに気づかないキーラは俺より少し先に行ったところから声をかけてくる。
「おーい!早くいこーよ!」
「あぁ!」
小走りで俺がキーラに近づくと一言
「君って男だったんだね?女の子かと思っちゃったよー」
ブチッ
「おい」
「ん?どーしちゃったのさ?」
俺は立ち止まりゆっくりと顔を上げた。
「俺は女じゃねええええ!!」
「うぇ!?どーしたのさいきなりぃ!!」
なんて騒ぎながら俺達はとりあえずギルド前についた。
「ご、ごめんね?君がそんなに気にしてるなんて思わなくてさ...!」
「...いや、俺も取り乱して悪かったよ……どうせ、俺は女顔の女みたいな名前だよ……」
「いや、だからホントに悪かったって...というかボク君の名前知らないんだけど教えてもらえないかな?」
「あぁ、そうだったな俺の名前は高遠瑞樹って言うんだ」
「...そうなんだ!」
絶対女みたいな名前って思ったな...
まぁ、いいけどさ
そんな会話をしながら扉を開けると街中で見るよりも鎧や剣なんかを装備した人やエルフみたいな人外もいた。
やっぱ冒険とかすんのかなぁ。
敵と戦うんだよなぁ!
そう考えるとワクワク感がまたしてきた!
「ところでさ、ミズキ君はお金って持ってる?」
「?持ってないけど?」
「え」
「え?」
金がないとまずいのか?
てか、これから冒険者としてクエストなんかに出て稼ぐんじゃねぇの?
「お金ないと冒険者に登録できないんだけど...」
「...は?」
キーラは貧乏で多分金ないだろうし、俺なんて転生したばっかで無一文だし...
え?もしかして詰んだ?
どうしようかと悩んでると近くのテーブルに座っていたお姉さんが近づいてきた。
黒髪の長い髪で歳は俺より上っぽい
可愛いというより綺麗系だな
思わず大きめの胸に目が行きそうになる。
「あなた達お金がないの?」
「え?あ、はい」
「私があげましょうか?」
「「え!?」」
怪しい!...怪しいけど!こんなとこで立ち止まってたら何も始まらないよな...
「あげてもいいんだけど、条件があってね?」
きた!やっぱタダってわけじゃねぇよなぁ
人生そんな甘くないしな
「私を天使に会わせて欲しいの!」
「よし!キーラ、ほかを当たるぞ!」
こんな頭のおかしいヤツに関わってやるものか!
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
「すみませんが、天使とやらに会いたいなら病院に行くかほかを当たってください。」
俺はキーラの背中を押してほかの人達に話しかけようと背を向ける。
が、それでもなお、お姉さんは話しかけてくる。
「だから、待って!別に頭がおかしいわけでも厨二病なわけでもないの!」
「?厨二病?」
おかしい、キーラが厨二病という言葉に反応しない?
俺みたいなよその世界からきた人でわかるのにこいつはわからない?
ってことは!
「お姉さん転生してきたんですか!?」
「そうよ!だから、声をかけたのよ!」
「ちょっ!ミズキ君!?」
俺はキーラを俺達から遠ざけるとお姉さんと小声で話す。
「あの、いろいろ聞きたいんですど、まず俺達はなんで転生してきたんですか?」
「それも知らなかったのね...あのね、私たちは魔王候補を倒すために転生してきたのよ」
魔王候補?魔王じゃないのか?
「魔王じゃないのかって顔ね。そうよ、そして私たちは魔王候補倒すための勇者候補。」
「勇者候補、つまりは俺達は魔王候補たちを魔王になる前に倒せってことか?」
「そう、そのために私たちみたいななんの能力のない人達にランダムで能力をくれるのよ」
「そうなんですね、けど、普通勇者とかってその世界ごとにいるもんなんじゃないんですか?」
「そうなんだけどね、けど、今世紀はどうやらいつもより魔王候補が多いにも関わらず勇者候補がいないらしいのよ。そこで異世界から転生してこさせようってことらしいわ」
「なるほど、けど俺は天使に会ってない...てかなんで俺が異世界から来たってわかったんですか?」
するとお姉さんは俺の体を指して
「だって、それ日本の高校の制服でしょ?」
今になって自分の姿を見ると学校の制服姿だった。
そういえば学校の帰りにトラックに引かれて死んだんだった。
「ねぇ!そろそろ話し終わったー?」
「あ、あぁ、待たせて悪かったな」
暇そうに足をぶらぶらさせながら椅子に座っていたキーラがこっち向かってきた。
「ねぇねぇ、さっきの転生とかって何の話なの?」
「お嬢さんにはまだないしょ♪」
「えー、ボク子供じゃないよー?」
「それよりほら冒険者登録するんでしょ?」
「あ、そうだった!」
「はい、1人300ギルの2人合わせて600ギルね。」
ちなみに、ギル=円らしいだから2人で600円。
意外と安い。
「話によると冒険者カードを貰えてそこに適性の職業のスキルが書いてあるらしいね!」
隣を歩くキーラはワクワクした顔をしていた。
目を輝かせているキーラを見ていると俺も楽しみになってきた!
俺達は窓口みたいなところから中にいるお姉さんに近づいた。
「こんにちは!セガレント地区冒険者ギルドへようこそ!お二人共冒険者登録ですか?」
「はい、お願いします」
「では、これに手をかざして頂けますか?」
そう言ってお姉さんが取り出したのは水晶のような玉でこれで適性を判断するらしい。
手をかざしてみたキーラの適性は忍び。
日本らしい職業がこの世界にあるみたいだ。
他にも侍ってのがあるらしい。
キーラは忍びの中にあるアサシンを選んだ
次に俺だが、俺は武闘家。
まぁ、魔法とかよりは接近戦の方が俺は好きだし剣士とかじゃないのは残念だけど満足だ。
冒険者カードも発行してもらい俺とキーラはカードを見ながらさっきのお姉さんの元に戻った。
「あら、もう終わったの?どうだった?」
「ボクはアサシンになったよ!」
「俺は武闘家」
「ふーん、なかなかいいんじゃない?ねぇ、私まだパーティを組んでないの。良かったら仲間にしてくれないかしら?」
「いいぜ?仲間は多いほうがいいしな」
それに異世界から来たやつが仲間の方が助かるし
「キーラもそれでいいか?」
「うん!ボクも1人で盗賊してたから仲間ができて嬉しいよ!」
「そういえばお姉さんの名前はなんていうんですか?」
「私は神奈崎海空」
「ミラか、よろしくね!ボクはキーラ!」
「俺は高遠瑞樹です」
「敬語は不要よ。だって仲間ですもの」
こうして俺達は仲間となった。
俺とキーラ、そして新しく海空が仲間に加わった。
俺は1つ疑問に思っていたことがあり、聞いてみることにした。
「そういえば海空はどんな能力を貰ったんだ?」
「私は能力というよりこの丈をもらったの」
「丈?」
海空の手にはRPGなんかでよく見る棒の先がクルクルと巻かれている丈だった。
しかし、海空のはそんな平凡な丈とは違い丈の先の真ん中部分に石みたいな宝石のようなものが入っていた。
「綺麗!」
「そーでしょ?この丈は強力な魔力が込められているらしいのよ」
「らしい?」
「まだ、冒険やクエストに出ていなくて試してないのよ」
「なら、パーティ組めたことだし簡単なクエストを受けてみないか?」
「そうだね!そうしよーよ!」
「ええ、そうね」
そんな会話をしていると
「見つけたぞ!」
「「「え?」」」
突然俺達に指を指して大声をあげてきたのはキーラよりも小さな女の子で小学生くらいの子だ。
金髪で髪は長くて綺麗にウェーブしていてお姫様みたいなその子は衝撃な発言をしてきた。
「お前達が転生してき...むぐっ!?」
「「!?」」
「?」
俺は慌ててそいつの口を塞ぎ何も知らないキーラからまた遠ざかるとそいつのを離してやった。
「ぷはっ!何をする!無礼な!」
「無礼も何もあるか!何を突然大声で!」
「なんだと!失礼だぞ!」
「ちょっと2人とも落ち着いて!」
俺達は海空の声で我に返ると少し距離を取った。
「で?転生がどうとかなんで知ってるんだよ?...まさか!お前も転生してきたのか!」
「違う!あたしは天使だ!」
この子は本当に頭がおかしいのかもしれない...いくら見た目がお姫様みたいだと言ってもまだ小学生くらいの子だ。
「なんだ?疑っているのか!」
「そりゃあ、こんなちっこければ天使なんて...っていてぇよ!叩くな!」
「もう!2人とも喧嘩しないでちょうだい!」
「...まったく!なぜ信じないのだ!こんなに神々しというのに!」
え?どこが?
「いたたっ!だから叩くなって!」
「顔に出ておるぞ!」
あまりに俺達が喧嘩するもんだから海空が魔法で俺達を拘束し話すことに
すげぇなぁ、光の輪っかで拘束されてる。
やっぱ異世界なんだなぁ。
自称天使の少女の名前はクレアというらしい。
「あたしが天使だと言うことが信じられないのもわかる。なんせこの体は仮の姿だからな!」
「大丈夫ですよ?私1度あなた様にあっていますから」
思いっきり拗ねているクレアに対して海空はなだめるようにいう。
「本当に天使なのか...?」
「だから、そう言っておろうに!!」
「えっとね、私がここに転生する前にこの丈をくださった天使様なの。」
「そうだったのか...」
本当に天使だったとは
「...えっと、悪かったよ。クレア...だからいい加減期限直せって!...ほら!あとで菓子でも奢るからさ!海空が!」
「私なの!?」
「あたしは子供じゃないぞ!」
「そんなことより、俺はお前に会ってなくてここに転生させられたんだがどういうことなんだ?」
「そんなことって!なんか最初に話した時より扱いひどくないかしら!?」
「...うむぅ。どうやらこちらも忙しくて能力は渡したものの何も説明せず送ってしまったらしい。そこであたしが不本意ながらにも人間になりすましてお前達に接触したというわけだ」
「人間になりすましたいみねぇな...」
なんというか、やっぱ子供何じゃないのか?
そんなことを思いながら自分の能力について早く知りたかった俺は話をふる。
「なぁ、俺ってどんな能力を貰ったんだ?」
「うむ。お前は...ちょっと待ってろ。このファイルに載っている!」
「ファイルって.......意外と浅いな。そんなにここには送られてないのか?」
「あぁ、途中で死んだり諦めたりした者もいるからな」
「...そうか」
「おお!あったぞ!お前は獣化だ!」
「け、獣化?」
獣化かぁ、意外とすごい能力手に入れてたんだな...
「どうやったらなれるんだ?」
「普通にイメージして『変身』!とでも答えればいいんじゃないか?」
んな適当な...
イメージか...どうせなら虎とかライオンとか強そうなのがいいよな!
それにネコ科とか可愛くて好きだし!
トラ...トラ...トラ...!
「変身!」
「「!」」
「ちょちょ、ちょっと!どーいうこと!?」
いつの間にか近くまで来ていたキーラが真っ先に声を上げた。
それはこっちのセリフだ...
「なんでネコなんだよおおお!!!」
しかも子猫だし!!
「おかしいな、獣化としか書かれていないが...ん?ネコ科のみのようだな...他には何も書かれていないからな多分イメージや意思の問題だろうな。」
「ま、まぁ、良かったじゃない?変身はできたんだから!」
「そうだけどよぉ...」
しかもなんか声いつもより高いし...
「何なんなの!どいうこと!?」
忘れてた!キーラが見てたんだった!
「...あ~、あのなキーラ」
「可愛い~!!!」
「ぐえっ!」
思いっきり抱きしめてくるキーラの顔が近い!
てか苦しい!
「すごいね!ミズキ君!君ってば猫になれちゃうなんて!」
この子意外と大物かも...
てか本気苦しいんだけど...
「ねぇ、キーラちゃん水樹君苦しがってるし話してあげましょうよ?」
ね?というふうに海空が声をかけるとハッとしたキーラはようやく離しくてくれた。
死ぬかと思った...転生したばっかでこの死に方は絶対やだ...
「さて能力もしれたところで、これからはあたしも仲間だ!よろしく頼むぞ!」
「「「へ?」」」
今なのと?
「何を驚く?」
「いやいや、天界に戻られなくてよろしいのですか?」
と小声で海空はクレアに聞くと
「あぁ、そのことか!それならお前達転生者たちの監視兼、修行だ!」
「修行?」
「あたしはまだ見習いだからな!高遠瑞樹の件で上から怒られてな...だからまた修行からと!」
「なるほど」
「ねぇねぇ~さっきっからボクおいてけぼりなんだけど~」
つまらなそうに頬をふくらませてこっちを見るてくるキーラ。少し可愛いな。いや、妹的な意味で...うん、あくまでも妹的な。
「この子は仲間になるってことでいいのかな?」
「ええ、そうよ」
「らしいな」
「そっか!よろしくね!ボクはキーラ!」
「馴れ馴れしいやつだな...あたしはクレアだ!クレア様と呼ぶのだぞ!」
「はいはい♪」
下に兄弟がいるからかキーラは小さいクレアを妹のように撫でている。
もちろんこのあとクレアは拗ねまくった。