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異世界転移_魔術練習してたらチートで異世界転移してた。  作者: 君が死んだ次の日は絶好調
第一章 旅立ち
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第四話 俺、初戦闘

《第四話_初戦闘!俺の魔法を相手の股間に…シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!超!!エキサイティン!!》


 

随分奥まで来てしまったのか、ミコア草の他に様々な草やら何やらを見かけるようになった。

なんか理屈は知らないけど浮かんでいる草、ポワワ草とか、稲みたいな形だけど、麦の一種のライシュ草…ライシュ草だけは見た瞬間にこの世界に殺意が湧いた。



あり得ん。ライス草にしてやれよ、と思うもライシュとかいう噛んだ感じの名前ならし・か・た・な・い、と言い聞かせ奥へ進んでゆく。

(因みにバッチリライシュ草は取っておいた。)



~★☆★~



 さらに進んで行くと品質がA~A+になってきて、俺の気分も有頂天。

Sなんかも時々見かけて、本当に此処は先ほどの森なのか問いたくなってきた。

今の時点で、Sランクがどれだけ貴重かつ有用なのかは知らないけど、DとかCよりはずっと瑞々しく、シャキッとしていて、一回りかは大きかった。



まあ需要は少なくとも良い値にはなりそうだ、と勝手に値踏みしたところでミコア草が少なくなってきているのに気づいた。

俺は改めて周囲を見渡した。随分奥まで来てしまったようだ。帰れるかな?



ガサッ…



「ぎぇぎぇ!!」

「がっがっ!」



 急に何かの声が奥から聞こえてきた。聞くだけで「風邪三週間目ですか?」と問いたくなる声だ。

ザワザワと木々が揺れ、声の主が姿を現した。



「ゴブリンか…。」



 見た目は醜悪。緑肌の子鬼、ゴブリンだ。

スライムに次ぐ雑魚モンスターと言われる、あのゴブリンだ。


 もちろんゴブリンを見た俺の反応は早かった。

まだ武器すら上手く扱えないのに戦闘なんてもってのほか。今は様子見と奇襲準備だ。



ゴブリンは三匹で、なにやら話しながらこちらへ近づいてきた。



「タノシイ!コロシ!オンナ!コドモ!」(楽しい、殺し、女、子供)


「エモノ!チカイ!?」(獲物、近い)


「ボスノモトヘイソゴ!」(ボスの元へ急ごう)



 耳を澄ませて見るとゴブリンは何か急いでいるようだ。

うむ。ゴブリンは弱そうだ(お頭が)。



なのでシンはさっとダガーを構えるとゴブリンに向かって走り出した。

ゴブリンは距離1.2mくらいのところで俺の存在に気付いたが、遅かった。



首元を掻っ切ると、青色の血が噴き出し、ばたりと後ろに倒れた。

その仲間を見てか、二匹のゴブリンは奇声を発して突っかかってきた。



「うん、遅い。」



だがシンにはスローモーションでしか見えなかった。

その中でゴブリンが振り下ろしてきた棍棒を薙ぎ払い、心臓に突き刺す。

ゴリッとした感触のあと、ゴブリンは倒れ、もう一匹は急いで笛を吹いた。



 嫌な予感だが、あれはきっと仲間を呼んでいるに違いない。

という事で一瞬考えてからゴブリンを殺し、木の上に上った。



《レベルアップしました。》



レベルアップしたみたいだけどあとで見よう。



 暫くするとゴブリンが数十体やってきた。全員ではないが、武装している。

中には鍋かなにかの鉄板を腹に着けている。


ゴブリンは仲間の死体を見ると誰が殺したのか、と辺りを警戒し始めた。




「ひぃ、ふぅ、みぃ…………………結構いるなぁ…。」



 この数を近接で殺るとなると先ほどの戦いで雑魚と分ったとはいえ、数で圧倒されて押されるに決まっている。

だから俺は魔法を使うことにした。魔法万歳。



魔法鞄(マジックバッグ)から魔法大全を取り出す。

パラパラと捲ってみて、広範囲で殺傷能力が高そうな魔法を探す。



 炎舞(フレイム・カーニバル)なんてどうだ?中級の欄だけど説明の欄に広範囲に及ぶ炎が出現、その範囲を全て焼き尽くす。自動消火ではないため注意を。

…水魔法で消すとして、良いね。これにしようか。



 今は警戒しているゴブリンがこんなにいるから迂闊に声を出せない。

つまり無詠唱の出番な訳だ。



脳内でゴブリンを焼き尽くす程の大きな炎の出現を思い浮かべる。

周囲の温度が急激に上がり、ボッと火種が現れたかと思うとゴブリン達を声も上げる間もなく焼き尽くしてしまった。

恐るべし、炎舞(フレイム・カーニバル)…。



《レベルアップしました》



 …おっと、消火しなければ。



中級水魔法の水砲(ウォーターキャノン)を使い、無事消火すると、焦げ臭いにおいが鼻をついた。

ゴブリン達の死体だ。



 あんまり見ていても気の良い物ではないので目線を逸らそうとすると何かキランとした物が視界に入った。

良く見るとミーアが着けていた魔石の小さいバージョンに似ている。

あぁ、これ魔石ですやん。



と直感でゴブリンから魔石と燃え尽きる寸前の耳を切り取ってゆく。

そのうちにダガーは刃が欠けてしまったが、おやじに研磨して何とかしてもらおう。



 ~★☆★~




 近くの木陰に木が生えていたので、風魔法の風刃(ウィンドウ・カッター)とかいういかにも「初級です」な魔法で切り倒し、切株に腰掛ける。

今まで腰屈め作業だったから…凄く………痛いです。



 あのあと依頼のゴブリンが結構集団で出てくることが多くて、ギルドカード見ると討伐歴の欄に、ゴブリン:62、ゴブリンシャーマン:1、ゴブリンメイジ:3、ゴブリンソーサラー:5と書かれている。



 見て分るけど俺が今まで狩ってきた魔物(クソゴブリン)の数だな。

合計の71対の耳と結構色々な大きさの魔石がじゃらじゃらと腰に下げた魔法鞄(マジックバック)に入っている。



 魔石は某パズルゲームに出てくる、というよりは某引っ張って離す系の宝珠(オーブ)に似ている。

艶々の表面はなで心地がよく、空に掲げれば光を通してキラキラと光る。



あのミーアとかいう受付オーク嬢が着けていたように大きくて高級感がある感じではないが…。

結構な大きさの物もあり、一番大きいのは拳程ある。小さいのは小指の爪ほどだ。



 でも魔石って何だ?

てことで鑑定した結果がこちら。


品名:ゴブリンの魔石(大)

品質:A

備考:大きなゴブリンからとれた物か、生命力・魔力の強いゴブリンからとれた物。

   通常魔石は魔物の体内魔力により生成される、生命力の源。生命力、魔力によって増大する。

   食べると美味しいが、人間は食べずに売るため皆この事を知らない。魔石を食べると良い事がある。

値段:大銀貨6枚

効果:体力増加(小)、魔力増加(中)【永続】


 

・・・・・えっと?

魔石のあれやこれは分った。つまり魔物の命。

あと疑問が・





魔石?なにそれ美味しいの?





 魔石食えるの?美味しいの?

…いや、小説とかでもほとんどの物が魔石は売ったり、魔道具にしたりしていたけど…

食べるの?いや、見た事あるけど、竜とか魔物が魔石食べて強くなる小説は。



 え?人間が食べるの?おかしくない?

鑑定に皆知らないって書かれているけど、当たり前だ、ボケ。こんな薄汚い魔物(ゴブリン)から出てきたもんなんて汚いし、気持ち悪くて食えるか!!



 だが食う。

俺は期待を裏切らない男だ。



ばっくんちょ



ガギ、ゴギ、ボキ、グリ・・・・・ペロむしゃあ




 …意外と美味いぞ?

なんか、味は無いけど。



 けど、魔力みたいなのが濃ゆくて、おいしい。

下の上でとろけるみたいに中の魔力が踊りだす。



 外装は堅いけど、何となく甘い。うん、小さいのは飴として活用できそうだ。

こっちの世界で初めての甘味だ!!(出産地:魔物体内)




 おっと、話がずれた。

戻そう。そしてステータスを自慢しよう。

じゃじゃーん!


俺のステータスはこちらです!


_____________________________________

《シン・ロヴェルグ》 Lv.5  はぐれ勇者


称号:勇者召喚されたもの、女神に魅入られた異世界人、一級フラグ建築士、森の破壊者、子鬼討伐者(ゴブリン・スレイヤー)、薬草師、リリア森探索隊


【体力】…705(+15)

【魔力】…11471(+50)

【攻撃力】…682(タダのダガー)

【防御力】…1005(黒のローブ、空鳥のブーツ、ただの服)

【敏捷】…1494

【幸運】…1662


祝福(ギフト)

・女神に愛されしもの

・異世界の魔神に愛されしもの


固有(ユニーク)スキル》

・スキル強奪

・名付け強化

New・鑑定Lv.7

New・言語認識共通解析翻訳発音完璧自動翻訳魔族特有言語理解解析発生


《スキル一覧》

・偽装

・嘘吐き

New・魔法の才能

New・賢者の卵

New・並列思考・多重思考

New・威圧Lv.2

New・咆哮Lv.1

New・肉体強化Lv.2

New・脅迫Lv.Max

New・話術Lv.5

New・交渉Lv.2


《攻撃スキル一覧》全てNew

・魔術Lv.7

・剣術Lv.4



《魔法一覧》(省略中・未整理)

・氷魔法:極

・風魔法:中

・炎魔法:初・

・光魔法:初

・闇魔法:初

・地魔法:上

・水魔法:聖

・純魔法:王


>魔法レベルについて説明しますか?【Yes/No】


_____________________________________




 一回のレベルアップでどれぐらいステータス上がるかなんて知らないけど、祝福(ギフト)の一覧からレベルアップ時大幅アップが消えているからそのせいで此処までチートになったのだろう、と予想がつく。



 鑑定スキルが結構上がっている。

これならあの鑑定不能のイヤリングも鑑定できそうだ。帰ったらじっくり鑑定しよう。



 で、スキルが何故か滅茶苦茶増えている。

いつ増えたのか分らないから増えたら通告していただきたい。



《かしこまりました。魔法レベルは説明しますか?》



あ、お願いしまーす。



《魔法はご存知の通り、この世界では普通にお使いいただけます。》



 …地球では使用不可だったってこと?何それ、俺タダのイタイ人じゃん。



《…大体使われる、三大属性の炎、水、地は多くの方がお使い出来ます。》



 最初の間は何だ。最初の間は。



《ですが、その他属性は特殊属性と呼ばれ、お使い出来る方は少ないです。》



じゃあ俺が最初に使った魔法氷河の怒り(アイス・メギド)は特殊属性だったのか。



《現在魔法使い、魔術師と呼ばれる方は五十人に一人、魔力が100を超える方は千人に一人、特殊属性を使える方は中でも百人に一人です。》



なんか凄い倍率だな。

でも何で俺は魔力が多かったんだ?



《それはチキューで魔力増大魔法を行ったせいでしょう。》



じゃあ俺がやってた魔法って成功していた…?

なら合成獣(キメラ)の血って本物…?



《では階級の説明をいたします。下から、下級、中級、上級、聖級、王級、霊級、神級、極です。》



いや、極って仲間外れ過ぎない?



《極は全てを極めし者です。》



すでに氷属性が極状態なのだが…。



《魔術師は一般的に適性する属性があり、その属性は極める限り極まで行きつけます。ですが、皆さん途中であきらめるので極の方は居ません。王級が良いところです。》



俺は何者なんだ?



《知るか》



おい



《今幻聴が…と言う訳で、説明は以上です。》



…何だろうこの感じ。

アイツ段々腹が立ってくるっていうか、調子乗ってきてないか?



最後の何だし、「知るか」って、もうマジ無理。

俺結局痛い人だったし。



《此の先19m、洞窟を発見しました。内部にモンスター反応あり。》



お、俺の出番が来たわけだ。



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