第一の敵機
なんとなーくかいた2話目
「さて、どんな飛行機がいいかな」
とりあえずロマン要素を詰め込みたい。となると後進型は絶対だな、あとなんかパワーが機体強度を超えてるのとかかっこいいかも。
あ、二重反転プロペラもいいな。あとはおいおい決めるとして、いまはこんなもんか。
「震電みたいなのを二重反転ペラにして、エンジンパワーを史実より上げまくったのを作ってくれ」
「わかりました」
ありえない速さで機体が組み上がってくる、数十秒で完成した
「完成です」
「乗ってもいいか?」
「はい、もちろん。なにをしても」
キャノピーの中に入ってエンジンをかける。音と振動が心地いい。
操縦桿を倒して動作確認、不良はなし、飛んでみようか。
スロットルを上げる。体が軽くシートに押し付けられる。普通なら少し半トルクで傾くのもプロペラのおかげで発生しない。外の景色が流れるのが速くなる。軽く操縦桿を引いてみると、以外にも素直に機体が持ち上がった。高度を上げるために角度をつける、試しにスロットルをもっと押し込んでみたら、途中で機体から嫌な軋む音が聞こえてくる。水平に機首を戻し、反転、地上は何も無かった。ただ、緑の島に滑走路がポツンとあるだけ。
「そろそろ戻るか」
高度を下げて滑走路へ機首を向ける。不意に目の前に光の雨が現れる、出どころへ顔を向ける。ゼロ戦だ。
「まだこの機体乗るの初めてなのにいきなり襲ってくるのかよ...だけどこっちは一応震電だぞ?」
右に倒しながら右のペダルを踏む、機首を上げる、相手の下っ腹が見える。
「なんで回避しない?」
いいながらトリガーを押す。銃声が聞こえない。当たり前のように相手に異変はない。
「普通武装つけるの忘れるかよ!クソが!」
まずい、攻撃手段がなにもない、このままだと逃げることしかできないし、それだといずれ墜される。なにか相手に当てれるものはないのか?
「そうだ、増槽をぶつけよう」
そんなこと普通無理だけど何もせずに落ちるよりはましだ。被弾する覚悟を決めてゼロ戦の前にでる。予想道理打ってきた。エンジンに当たらないことを祈りながらスロットルを絞り、フラップを下げて急減速、追い抜く時に当てる。
「今だ!」
切り離す、僅かにタイミングがずれ、ゼロ戦の進行ルートとそれてしまう。
「まあいいか、そんなに上手くいくわけないもんな」
自分を墜す予定のゼロ戦を眺める。突然相手のエンジンが火を吹く、容器こそ当たらなかったものの燃料が引火したみたいだ
「ラッキーすぎる...」
なにはともあれ勝ちは勝ちだ、あのパイロットには悪いが、俺の転生の糧になってもらおう
燃料はまだまだ残っているが、早く帰って機銃を付けなければ