まさかあの時のお兄ちゃんが
じゃあ、恵李ちゃんスマイルマッサージ治療していくねと爽やかにN先生が言う そして、私の弱点を探しはじめる N先生が背筋をなぞっただけでクスリと笑ってしまう
それをいい事にN先生は本格的にだいたいの人が擽ったがる所をくすぐりはじめたのだ ほんのじゃれ合いのようだが私にとってはこれがスマイルマッサージ治療ならしい ふと思ってN先生に聞いてみた
N先生他の患者にもスマイルマッサージ治療するのと聞くと スマイルマッサージ治療をするのは恵李ちゃんだけだよ 他の患者さんは普通の指圧マッサージか激痛指圧マッサージかなと笑顔で言った さらに質問してみたN先生どうして他の患者さんは普通の指圧マッサージで私だけスマイルマッサージ治療なの そう聞くと自律神経失調症の人には笑顔が必要だからね だからだよそう言ってスマイルマッサージ治療を続けるN先生はとても楽しそうで私までつられて笑顔になった
するとやっぱり恵李ちゃんは笑顔が似合うよと言ってくれた その言い方に違和感を覚える そしてもしかして私が小学生の時にバイトしてたNお兄ちゃん? と聞くとそうだよ 思い出してくれた? 久しぶりだね恵李ちゃんとN先生は優しく頭を撫でてくれてどうしてここまでボロボロになるまで言ってくれなかったのと言ってもあの時は連絡手段なかったからな とN先生が言う
俺はね解雇された後医学部に進んで1人でも多くの患者さんを救いたくて心療内科の先生になったんだよと言ってくれた 私は疑問に思った事を言う じゃあどうして他の病院で働いてるの?と聞くと色んな人を癒やしたいからってのは建前であの病院で働いてたら確信はなかったけど恵李ちゃんに出会える気がしてね
そしたら本当に出会えたんだよと言ってくれた ちなみに他の先生や患者さんには病院雇用マッサージの先生で通してるから訪問診療で心療内科の患者さんは恵李ちゃん1人だからねと笑顔で言った だからこの事は秘密だよとまた爽やかな笑顔で声をかけてくれてそして、そっと私の頭をなでてくれた