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さようなら 新たな終幕  作者: 天天ちゃそ
第二章【ヘヴン編】
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四十六話【世界剣】

少し遅れました。すいません

 不敵な笑みを浮かべるエネットは、堂々とその姿を晒している。防御も構えもとらず、無防備そのもので突っ立っている。


「オオオオオオオオ!!!」


 辺りから聞こえる無数の怒号が、絶望を感じさせる。


 しかし何故だろうか、エネットがいるだけで安心できる。


「うるさい獣どもね。そういうのいいから、早く攻撃してきなさいよ」


 しかし、異形獣(イギョウジュウ)どもは攻撃してこない。エネットを危惧しての事だろうか、危機本能でも働いたのか。


 呆れ顔のエネットは、頭をかき、剣を見た。


 《了、攻撃を強制させます》


「え?」


 何処からか声が聞こえる。頭の中に響くように、全てに通るように入り込んで来た。


「今のは一体……」


「始まったッスよ、歌絲さん。お望みの光景ッスよ」


 目の前を再び見てみると、先程まで動こうとすらしていなかった異形獣(イギョウジュウ)どもが、ヨダレを垂らして凶暴化している。


「ナイスよ、世界剣(グラン)。でも、ここからが力の見せ所なんだから」


 《告、反未来(アンチセオリー)を展開》


 まただ。機械音とも違う無機物のような声は、再び頭に入り込んでくる。


「お師匠様、この声止められないんですか?」


「無理だって言ってるじゃない。そういうのは、世界剣(グラン)に言いなさいよ」


 《解、可能です》


 再び響いた声と共に、頭に響いていた声がさっぱりと消えた。


(消えた?もしかして、あの剣が……∣)


「GAAAAAAAAAAAAA!!!」


 考えている内に、異形獣(イギョウジュウ)どもは次々と押し寄せてくる。


「エネットさん!危ない!!」


 パァンッ


 異形獣(イギョウジュウ)の拳がエネットに届く寸前、異形獣(イギョウジュウ)の体が弾け飛んだ。


「!?」


「不思議ッスよね、歌絲さん。これが、お師匠様の最強の力。”世界剣(グラン)”なんスよ」


 その光景を目の当たりにしても、顔色ひとつ変えないマキは、至って冷静だ。


 一方のマストルは、空いた口が塞がらないようで、唖然としていた。


読んでいただき、ありがとうございます。

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