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隠し洞窟

 雑貨屋さんを後にした私は、思ったより時間がたっていたことに気づきその日はDIVE OUTし、寝た。


 そして5時起きというおじいちゃん並みの早朝に起床し、顔を洗い、食パンに蜂蜜を塗って急いで食べたり、歯を磨いたりトイレに行ったりと朝のルーティンを一通りパパッと済ませてからDIVE IN。

 かなりのハマり具合に自分でも呆れるけど、なんてったって今は子供の味方である夏休み。

 残る宿題は絵日記のみという気合いの入れようから、このゲームにかける思いは家族全員承知の上であるため何も言われない。



 地図を頼りに甘い森とは反対方向から街を出る。

 そして人がいないところまで歩き、わたんを呼び出した。

 相変わらずのもふもふ具合を堪能してから、奥へ進んでいく。


 こちらは甘い森のような雰囲気ではなくどこか寂しい印象を受ける。

 歩きにくく岩などが多い場所だ。

 魔物も今のところ岩をモチーフにしたようなガンガンという魔物しか出会っていない。

 足は遅く攻撃は当たらないのだが、かなり固いようで倒すのに時間がかかる。

 最初の方は1匹1匹相手にしていたが、キリがないので逃げることにした。

 なんといっても今回の目的は隠し洞窟である。


 だが、しばらく歩いているうちに自分がどこにいるかわからなくなってしまった。

 やっぱり私は自分の位置がわかる地図でないと、方向音痴を発揮してしまうらしい。


「んんんー?ここまで来たはずだからー?」


 地図をくるくると回しながら悩んでいると、空を気持ち良さそうに飛びながらついてきていたわたんが私の肩に止まって、地図を一緒に見てくれていることに気付いた。


「あはは、わたんも一緒に考えてくれるの?あのね、この場所に行きたいんだよー」


 その愛らしい行動に癒されながら目的地を指差しながら話しかけると、わたんはホッとひと鳴きして私がいるすぐ先を飛び、こちらをジーっと見つめてくる。


「わたん?」


 なんだろうかと少し近付くとまた少し先を行き、待っている。

 え?避けられてる?と少し悲しくなっているとわたんは地面に降り立ち、片羽根を手前にちょいちょいと動かしている。

 それはまるで手招きしているようで……。


「もしかして、案内してくれるの?」


 まさかと思いつつもそう言葉にすると、わたんは嬉しそうにホーと鳴いた。


 さすがに……と思ったが、やる気いっぱいのその様子にもう迷ってるんだから任せてみようという気になり、わたんについて行くことにした。



 すいすいと迷うことなく、そして私に合わせた速さで飛んでいく。

 不思議とガンガンなどの魔物にも会わないし、比較的歩きやすいところばかりだったので疲れもなくそこについた。

 木や岩で意図的に隠されたような場所にあったゴツゴツとした洞窟、目的地に。


 ……私の従魔は私より優秀でした。


 褒めて褒めてといったようにこちらに体を擦りつけてくるわたんに、よくできましたで賞を沢山あげる。

 ひとしきり褒めたあと、洞窟に近付き少し覗いてみる。


 中は電球などは見当たらないのだが、不思議と見える程度には明るい。

 よくよく見てみると淡く光る植物がちらちらと生えているようだ。

 それはかなりの親切設計なのだろうけど、それでも私は薄暗い未知の場所は少し怖い。

 洞窟って時点で気付くべきだった。

 うう……やだなあ。



 かなり迷ったあと、せっかく辿り着いたんだからとわたんのぬくもりに頼りながら、洞窟におそるおそる入っていく。


 少しでも明るくするため『光球』を唱え手に浮かしながら。

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