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(三)






 経過入院三日目の朝。診療所には栄養士は疎か調理師もいないので、デリバリーで食事を頼んでいる。いつも通りデリバリーの糖尿病食を手に小豆さんの病室を訪れた私は、もぬけの殻となっているベッドを見つけた。

 分かっていた。絶対にこうなるだろうと。


 「逃げたか」


 床頭台の上に食事を置きながら、大して驚くこともなくありのままの事実を口にする。

 食事を待っていたはずの小豆さんが病室から逃げた。理由は明白だろう。治療で仕事を休みたくなかったからだ。


 入院当日、このままではいけないと満場一致で強制的にインスリン療法を受けることになった小豆さんの機嫌は当然良くなかった。

 また治療を大人しく受けている間の彼の表情は、いつか逃げ出すかもしれない不安を見ている側に充分感じさせるものだった。

 そこで本人の精神面を考慮して八坂と話し合い、食生活で注意すべきことや低血糖時の対応など元の生活を送る上で大切なことを指導したら、退院させてアフターケアは通院で行おうと今日決めたばかりだったのに。


 「予想はしていたけれど……」


 病室の窓から吹き込む風でカーテンは揺れ、床は開け放たれた窓から振り込んでくる雨で濡れている。風も雨もまるで自分を嘲笑っているように思えて、突き付けられた現状に私はただ呆然とするしかなかった。


 「八坂先生、小豆さんが逃げました」

 「そっか、やっぱり逃走しちゃったかあ」


 休憩室にいた八坂は何で治療を嫌がるのかなあ、とのんびりとした口調で呟く。患者が逃げたというのに、この呑気さが鼻についた。


 「絶対に逃げないわけがないと思っていました」

 「全く、小豆さんにも困っちゃうよねえ」


 口では困ったと言いながら、笑みを浮かべて楽しそうな気配を漂わせている。

 普通は患者を心配して怒るところでもあり、焦るところであって、間違っても決して楽しむところではないだろう。


 「とにかく、早く小豆さんを捜しましょう!」

 「捜すのはいいけど、どこを捜すの?」

 「どこって、それは」


 横町全体を。そう言おうとして口を噤んだ。あまりにも規模が大きすぎることに気付いた。


 「紫苑ちゃん。そんなに心配しなくても大丈夫。横町中を探さなくたって、彼が行きそうな場所と言ったら、あそこしかないでしょ」

 「そうですけど。でも居場所が分かっているからといって、のんびりしていられません! さあ、早く行きますよ!」


 あまりにものんびりしすぎている八坂を急き立てる。

 急き立てるのには理由があった。小豆さんの血糖測定をした後、食前にインスリンを注射したのだ。

 ここまでは別に問題ではない。問題はその先、食事もせずに逃げ出したことにある。

 インスリンを注射したのに食事をしていなければ、血糖値はどんどん下がっていく。終いには低血糖状態になって、最悪倒れてしまう可能性だってある。


 「まあまあ、急がなくても大丈夫だよ。妖怪はね、病気に掛かっても簡単に逝っちゃったりはしないんだから」


 患者が逃げ出した事態に落ち着いている八坂を見て、本当に医者なのか疑いたくなるだろう。ムカつく感じでも医者なのだと自分に言い聞かせつつ、私はその白く細い首を絞めてやりたい衝動をぐっと抑える。

 意識的に衝動を抑えておかなければ、両手はいますぐにでも優男の首に伸びているところだ。


 「全然、大丈夫なんかじゃありませんよ! 小豆さんはインスリンを注射した後、朝食も摂らずに逃げ出したんですよ!」


 穏やかな表情を浮かべていた八坂の眉が、微かに動いた。


 「ご飯を食べていない……?」


 彼はうわ言のように、そのフレーズだけを繰り返す。


 「本当に食べていないの?」


 せめて一口くらいは食べているでしょと続ける彼は、まだ優しい笑みを浮かべたままだ。


 「いいえ、一口も食べていません」


 朝食を持って行った時には既に逃げ出していましたと告げると、八坂は笑みを浮かべたまま固まってしまった。

 糖尿病で一番怖いのは高血糖ではなく低血糖の方だということを、目の前の医師は知っているだろう。

 高血糖については、インスリンでいくらでも下げられるが低血糖は違う。

 低血糖とは、血中の糖分が不足しているということであり、つまりはブドウ糖をエネルギー源としている脳にも多大な影響を与える。

 エネルギー源である糖分が充分に得られなかった場合、脳の機能はどうなるのか。考えるだけでも恐ろしい。


 「捜しに行こう」


 立ち上がった八坂は、今まで浮かべていた穏やかな表情ではなく珍しく険しい表情を浮かべていた。


 「じゃあ、私は表に車をーー」

 「いや、車はいらない」


 八坂は、車を出すため裏の駐車場に行こうとした私の背中を呼び止めた。


 「いらないって。何でですか」

 「僕達がそのまま車に乗って、小豆さんの所に向かったとしてもまた逃げられるかもしれない。逃げられないためには、車は使わない方がいいよ」


 彼の言うことには一理ある。せっかく見つけたのに逃げられたりしたら、それこそ本末転倒だ。

 手がかりも少ない上、捜すことに時間を費やしてしまえば、あっという間に診療所を開ける時間になってしまう。他の患者を放っておくことも出来ない。

 ならば、一発で解決する方法を選んだ方がいい。


 「分かりました。でも、一体どうやって小豆さんに逃げられずに向かうんですか?」


 そもそも逃げられずに向かう方法なんてあるのだろうか。

 車以外の方法でも存在が気付かれてしまえば、逃げられそうなものだ。


 「ははっ、簡単な話だよ、紫苑ちゃん。僕達だと分からなければ、小豆さんは逃げないんだよ」

 「え? 分からなければ、ですか」

 うん、分からなければねと八坂は険しい表情を崩し、悪戯好きの子供のように笑った。


 「さて、近づいても小豆さんが逃げないものって何かな?」


 問われて考える。近づいても小豆さんが逃げないものとは。


 「……あ」


 私の呟きを聞いて、満足そうに彼は笑みをさらに深くする。


 「あの、まさかとは思いますが」

 「そのまさか、だよ」


 第三者から見れば、甘く魅惑的な笑みに見えるだろう。

 親しげに向けられた深い笑みを見た途端、私の中にはこの上ない不安だけが芽生えた。



 これが夢であったとしても、なかったとしても信じられない。いくらなんでも、あり得ないだろう。

 走る度に真正面から受ける風を全身で感じながら、私は未だに現実を受け止められずにいた。

 足で強く地面を蹴り、時には塀の上に飛び乗る。人間では難しい動作を淡々とこなしていく。一つ一つの動作のどれもが、身軽に感じるのは初めてだ。

 前にいる八坂と共に横町の人混みを颯爽と走り抜け、私達は小豆さんがいるお店へ向かっていた。


 「着いたよ、紫苑ちゃん」


 息を切らしながら、人間の時より格段に低くなった視点をどうにかしようと首を上に伸ばした。視点を上に移せば、朧げだがお店の看板が目に入る。

 和菓子屋 あずき。小豆さんは自分が営んでいる和菓子屋にいた。


 「なんとか着きましたね。小豆さんは大丈夫でしょうか」

 「どうやら大丈夫みたいだよ」


 お店の入口で休んでいると、甘い匂いが漂ってきた。中で何か作業しているようだ。匂いを嗅いでいると鼻がヒクつく。


 「あ、僕達に気付いたみたいだよ」


 鼻をヒクつかせているところへ、小豆さんがやってきた。店前で八坂は丸くなり、私は自らの黒い毛並みを毛繕いし、寛いでみせる。


 「なんだお前、こんなところで寛いで。どこから来たんだ」


 腰を降ろした小豆さんが喉元を優しく触る。触られる度に気持ち良くて、自然に喉を鳴らす。

 八坂が提案した方法とは、術で彼が好きな動物だという猫に私達自身が化けることだった。


 『彼の好きな猫の姿であれば、どこにいようとも目立たないし不自然じゃないからね。何より猫なら警戒もしないだろうから、事情についても何か情報が得られるかもしれない』


 小柄な見かけよりも大きな手に頭を撫でられながら、八坂の言葉を頭の中で繰り返した。


 「最中を作っていたから、匂いに釣られてきたのか?」


 不自然に思われないよう一鳴きする。黒猫が化けた私だとは疑いもせず、小豆さんは優しく笑った。警戒されているような気配も、逃げ出そうとするような素振りもなさそうだ。

 すっかり破顔している姿を見て、いつもの強面な彼と同一人物なのか疑いたくなった。だが破顔している今の姿が、本来の彼の様さえしてくる。

 つくづく猫というのは、犬にはない魅力で人間を不思議と魅了してやまない生き物なのだ。


 「……お前はいいよな」


 ふと自身の猫の耳が小さな呟きを捉えた。呟きが切なげに響いて心配になり、小豆さんの顔を見上げる。


 「隣でくっついて寝ている茶色の猫は、お前の恋人だろう?」


 もしかしなくても、それは隣で寝たフリをしている八坂のことだろうか。

 恐る恐る視線を隣に移せば、彼の耳が動いている。私がなんと答えるのか、聞き耳を立てているようだ。

 八坂と恋人? まさか。

 私は静かに心の中でかぶりを振った。例え天と地がひっくり返ろうとも、百分の一の奇跡が起こったとしても考えられない。


 「にゃあ」


 一鳴きしてから、違うと顔を逸らしてみせた。隣で八坂がどんな反応をしているのかは気にしない。


 「仲良いから、てっきりそうかと思ったんだが。なんだ、違うのか。変なこと聞いて悪かったな」


 頭を撫でられる。うっとりと目を細めていると、不意に手が止まった。


 「俺も頑張らないとな。あいつに、お花に……俺の気持ちを込めた納得のいく菓子を作って、この想いを伝えるためにも」


 こちらに向けられた瞳には、お花さんに対する真っ直ぐな想いだけが光となって宿っているように見えた。


 「先生達が心配してくれているのは分かっている。治療を受けるべきだっていうのも。受けたくないからって逃げ出すなんて。この間、説得に来てくれたあの子に悪いことをした」


 小豆さんの言葉を聞いて、私は思わず涙ぐんでしまう。

 最初に治療を拒否された時、どうして治療を受けてくれないのか、どうしたら受けてもらえるのか悩んだりもした。

 相談した奪衣婆やタマさんの言葉で、いつの間にか治療を受けさせることに躍起になっていた自分に気付けた。

 彼が一度倒れて運び込まれた時には、あの時治療の必要性を理解してもらえていたらと説得力不足に後悔もした。

 そして今朝、もぬけの殻となった病室のベッドを見た時だ。

 私は心のどこかでもう説得は無駄だ、治療を受けさせるのは無理だと諦めかけている自分がいることに気付いたのだ。

 結局どれだけ言葉を紡いだところで、決して彼の強い意思は変えられないのだと突き付けられたようで、ひどくショックだった。

 嫌われようが憎まれようが構わず、心配で必死に行方を捜した。患者のためにしていることが、無駄かもしれないと思いつつも。

 良かった……何一つ、無駄なんかじゃなかったんだ。

 咄嗟に顔を俯かせ、泣いていることを悟られないようにした。思うところはあるが、ちゃんと分かってくれていたことが嬉しかったのだ。


 「みんなに心配をかけていること、申し訳ないと思っている。でも今はどうしても、この手を止めたくない。止めてしまえば、もう二度とあいつへの想いを込めた菓子が作れなくなってしまいそうな。そんな気がするんだ」


 なんて、猫であるお前達に言うのは違うかと笑う。


 「今の話、あいつらには内緒だからな」


 最後にもう一度黒猫である私の頭を撫でてから、小豆さんは店の中に戻ってしまった。


 ようやく知ることが出来た。小豆さんが治療拒否してまで、仕事を辞められないと言った事情。お花さんへの想いを。

 彼がお花さんへの想いを込めたお菓子を作るためだけに、倒れるまで自らの身を削っていたことを。

 知れば知るほど、説得できるのか怪しくなってきた。

 耳を伏せて考え込む。隣で寝たフリをしていた八坂もいつの間にか私と同じように考え込んでいるが、楽しそうに見えるのは気のせいだろうか。

 元々事情が分かってあわよくば解決できれば、説得は上手く行くかもしれないと考えていた。

 しかし事情を知り状況が変わってしまった今は、非常に難しいだろう。

 誰が何と言おうとも例のお菓子が完成するまで、彼は治療を受けないと分かってしまったからだ。


 「ははっ、あの強面の小豆さんが猫にデレデレだったよ。彼にもあんな一面があるんだね。びっくりだよ」


 八坂は先がくるりと巻いた長い尻尾を揺れ動かす。


 「でも、まさか事情が恋慕だなんてねえ」

 「誰も想像しませんよね」

 「どうしたらいいのかな。紫苑ちゃん、あの二人をくっつける何かいい案ってある?」

 「どうして私に聞くんですか!?」


 いやだって、紫苑ちゃんは女の子でしょ? と八坂は悪びれた様子もなく、あっけからんと言ってのける。

 果たして今の自分の年齢が“女の子”と呼べるものなのかは分からないが。


 「あの。こういうことは当人達の問題ですから、部外者である私達があれこれするのはどうかと思いますよ」


 恋愛に部外者の口出しはご法度だという考えを、私は持っている。自分が良かれと思ってやったことが裏目に出たりすることもあるのだ。

 厚意を押し売りすれば、単なるいらぬお節介と成り果ててしまう。


 「うーん、そっかあ。僕は恋愛経験豊富そうな紫苑ちゃんなら、何かいい案が浮かぶんじゃないか……って思ったんだけどなあ」


 豊富という意味合いでは、目の前の八坂のような気がするが口にしないことにした。


 「私は大して経験していませんよ。妙な期待をかけられても困ります」


 じゃあもしかして、まだ未経験なんだ? と八坂は笑って返してきた。言葉の意味が分からない程、私は子供ではない。

 何故だか絶妙に腹が立ったので、今はフサフサしている彼の顔面にネコパンチを喰らわせることにした。

 実に爽快な音と共に悶える八坂を横目に、素知らぬ顔で毛繕いする。


 「白昼堂々、公衆の面前でのセクハラ発言は医師の立場として良くないですよ、八坂先生?」

 「うぅ……ごめんね。もう言わないから」

 「当たり前です!」


 しょっちゅう言われでもしたら、堪ったもんじゃない。

 フイッと顔を明後日の方向に向けた私の瞳に、大通りの向こうから歩いてくる人物が映った。

 よく目を凝らしてそれが誰なのか分かった途端、全身の毛を逆立たせた。

 慌ててまだ隣で悶絶している八坂の首根っこを咥えると、店先に置かれている植木鉢の後ろに引きずり込む。


 「何々、いきなりどうしたの?」

 「静かに」


 説明もされず引きずり込まれたことについて問いかけてきた八坂を、一言で黙らせる。そっと植木鉢の陰から顔を覗かせた。

 店先まで来たのは、あずきの制服である山吹色の着物に身を包み、赤い帯を締めたお花さんだ。

 彼女は私達に気付くことなく、 店の中に入って行ってしまった。


 「これは、まずいね……」


 植木鉢の後ろから出てきて早々に、八坂は呟いた。

 何がまずいのかというと、お花さんは知らないのだ。小豆さんが病室から逃げ出したことを。そして、その重大な事実を私達は彼女に知らせていない。

 一刻の猶予もない緊急事態で、すっかり知らせるのを忘れていた。間違っても決して悪意があってのことではないし、断じて故意でもない。

 当然事態を知らない彼女は、小豆さんが真剣に治療を受けていると思っている。店の中で鉢合わせなんてことになれば、一悶着なんて生温いことではない良くないことが起こるのは目に見えている。


 「ええ、非常にまずいですね。二人が鉢合わせになる前に止めましょう!」

 「ちょっと待とうね」


 どうにかして鉢合わせを阻止するため、店の中に入ろうとした私の行く手に八坂は立ち塞がった。


 「何で止めるんですか!」


 行く手を邪魔する彼に、私は全身の毛を逆立てて憤慨する。


 「えっとね、もう遅いみたいだよ。鉢合わせてしまったみたいだから」

 「え……」


 直後に中から騒々しく言い争う声と、何かが割れる音が聞こえてきた。




 【看護としては何をするの?】


 看護師はまず患者だけではなく、家族にも糖尿病について理解をしてもらい協力を仰ぎます。患者、家族の理解無しに治療はできません。

 理解が得られたら治療が開始されます。薬物療法で注意してほしいのは副作用です。薬物療法中の患者にはインスリン療法や経口血糖降下薬の使用の際、投与量を間違えないようにします。

 治療中は血糖測定を行いながら血糖値をコントロールできるように管理していき、血糖値が安定してきたら退院指導を行う時もあります。

 退院指導としては自力で出来るように血糖測定やインスリン療法について、患者本人または家族に指導し習得してもらいます。

 他にも作中に明記した通り、飲酒はしないように伝えたり糖尿病カードを持ち歩くことと、低血糖状態予防のために手軽に糖分を摂取できる(飴や氷砂糖などといった)物を常備するように指導します。

 ちなみに飴や氷砂糖などといった物の他に、ブドウ糖の顆粒が一箱に何袋か入ったセットがありますので、どうしてもすぐに血糖値を上げたい時はブドウ糖を内服するように伝えることもあります。

 医療従事者が念を押すのは低血糖の危険性について(詳しくは作中にて)なので、よく話は聞くようにしましょう。


挿絵(By みてみん)



手技

挿絵(By みてみん)


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