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プロローグ

青い月の塔


それは、青い月が登る、不思議な塔の物語。



◇◇◇◇◇



周りを海と山と川で囲まれたレナード王国の北西に、その塔はある。


青い月の登る晩に、その塔の1番上に登れば、願いが叶う。青い月が、願いを一つだけ叶えてくれる。


そんな噂が囁かれ、願いを胸に挑む者、野心のために挑む者、好奇心で挑む者が後をたたなかった。しかし、どんな強者でも、青い月が登らぬ夜は、塔の扉を開けることすらままならず、月が登る夜は、挑戦者を嘲笑うような罠や仕掛けが施され、一向に願いが叶った報せを聞かない。


そうしていくうちに、噂話は子供に聞かせる御伽噺になり、青い月の塔に訪れる者は、めったにいなくなってしまった。



◇◇◇◇◇



「こんなはずじゃ、なかったんだけどなぁ」


青い月の晩、んーっと、腕を伸ばす。コキコキと鳴る肩を労わりながら、少女は手元の本をパタンと閉じた。表紙には、青い月の塔とある。


「やっぱり、罠が鬼畜すぎたのかな。でもねぇ、こんなんで音をあげて欲しくないなぁ。」


「ねー、君は願いを叶えたいの?叶えたくないの?」


「や、叶えたいよ?でもね、私が叶えるってことは、その人、本当に叶えたいことを、他人任せにしてるってことじゃない?」


「うん?」


「いやってほど努力してボロボロになって登ってきた人じゃないとさ、叶えてあげたいって、思えないじゃない。」


「むー、ハルは面倒臭いよ。」


「うるさい。おら、こうしてやる!むにむにー」


「わー!やめてー!のーびーるー!」



ぴんぽんぱんぽーん

侵入者です。侵入者です。

撃退モードに入ります。




「お、久しぶりの挑戦者だね!気合を入れてお迎えしよう!」


「あんまり、いじめちゃ、やーよ?」


◇◇◇◇◇


ここは、青い月が登る、不思議な塔の最上階。

願いを叶える魔法使いと、その使い魔。

さて、挑戦者は願いを叶える事ができるのか?


それは、次のお話。

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