4話
テスト勉強、頑張りました。
終わりました。
結果は!!!!
現代文、古文、世界史は楽勝。
数学の出来も良かったよ!
オロバスのお陰!
ギリギリセーフなのが英語。
教科書、全部暗記した!後は勘。
オロバスも頭抱えてた。
毎晩毎晩、本当に大変だったよね。
私の様な子の先生なんて絶対やりたくないね。
だから、
オロバスにはお礼としてアイスを奢る約束がある!
丁寧に教えてもらったからね!
ああ見えて甘いもの好きとか可愛すぎ!
好物がアイスって…
魔界とかにあるのかな?謎過ぎる。
え?アイスを食べるのかって?
わ、私?私は我慢よ?大丈夫!
あれからまた2キロ落ちたの!
たまには食べても良いんだろうけど
私、今食べたらダメな気がするの。
タガが外れそう。
よし!そろそろ!
ショートホームルームを終わる!
時計を何回見た事か…
テストも終わり開放感もある!
「オロバ…」
オロバスの名を口にして手を挙げた時
他のクラスから女の子がオロバスを呼び出した
あ、何か。
寂しい。
絶対告白じゃん。
なんだかんだいつも一緒に居るから
もしも付き合い始めたら…って無いか。
悪魔だし。
え?あるかな?…ある?
き、気になるけど、
ダメダメ。
漫画みたいについて行かないよ〜!
しばらくしたら戻ってくるだろうと
私は椅子に座り直し机の上でうつ伏せになった。
♢
「…んーーーー?」
寝起きで頭がぼんやりする中
ここはどこなのか確認する。
学校…だ。
「一華?」
横から声がしてハッとする
「…ん!?…寝ちゃった!?」
「…ヨダレ汚いぞ」
「あ、ごめん。顔洗ってくる」
寝てしまうとは…
しかも学校でヨダレ垂らすって
乙女としてどうなの。
受け止めてくれる男子って居るの?
お、オロバスに聞いてみようかな?
いや、奴は実は何千年と生きているであろう悪魔だ。
許容範囲が広いかもしれない。
教室を飛び出して一番近くの水道で顔を洗った。水が冷たい…目が覚める。
ハンカチを出してゴシゴシ拭く。
すっぴんだからね。楽だね。
また来た廊下を走って戻った。
「ごーめん!お待たせ!」
「ああ。俺も待たせたし、ごめん」
さっきは急いでいて気付かなかったけど
空が少しオレンジ色になって綺麗だ。
多分だけど起こさずに待っててくれたんだ
「オロバス、ありがとう」
ちょっと照れ臭くて顔が見れないけど
お礼だけは、やっぱり言いたかったんだよね!