2話
いやいや、本当、申し訳ない。
電話で友達に愚痴ってたらパパが聞いてたの!
部屋の扉、開いてた!
ダイエットを始めた理由を聞いたパパが
般若みたいな顔をしているんだけど
ヒィーーーー!
いつもニコニコ笑ってる人が
怒ると怖いんだってばー!
二階の自分の部屋のから一階のパパの部屋へ
パパに言い訳をしに行こうと思ったら
「パ、パパ?」
何か、の…呪いの術とか書いてある本を
リビングに持ち出したんだけど…
何でそんな物持ってんの!
パパは歳の割にお洒落だし
黒髪で狭二重だけどくっきり二重だし!
身長も高くてどちらかと言うとカッコいいんだから、そんな物騒なもの今すぐ捨てて!
「ゆ、ゆ、許さーーーーーーーーん!!!!」
と、いう声の後。
パパがバンっと机に開いた本に向かって
何か変な事唱え出した。
え?え!?
部屋の電気がバチバチいってるーーー!
もくもく黒い煙も出始めて周りが見えないから
ひとまず入り口付近の壁を手探りで探しもたれる。
すこし経つと黒い煙は消えて
人影が見えた。
2つ。
え?お兄も居たの?
こちらからは見えなかったけど
またソファで寝てたな!
「とめてよ、お兄……」
…………ん?
「ええーと、パパと私と…ん?」
目を擦る。ちょっと、さっきの煙で
目がやられたんじゃないかな?
「ええーと、パパと私と……」
「オロバスだ。」
オロバス!誰だよ!
堂々と我が家のソファに座る
オロバスという少年は
銀髪の短髪、おでこに角が生えてる
目は二重でぱっちりしているが少しつり目。
そして、肌…白!めっちゃ綺麗!
「…馬の姿じゃないんだね?」
え、パパどんな質問。
「あれは、仮の姿でこっちが本物。」
…うん、人間では無い事はわかりました。
角あるしね。
「僕の願いを叶えて欲しいんだけど」
「あーあれだな。いいぜ!」
軽。ってか願いってなんだ。
「パパ魂とか抜かれない?」
それだけは心配!
「ああ、大丈夫大丈夫」
なんで、そんな軽いのパパ。
ガチャっと音がして
お兄が帰ってきた様だ。
リビングの扉が空いたと思ったら
バタン!
すぐに閉じた。
お兄、危険回避能力高すぎん?
♢
あの後、パパから説明された。
何でもオロバスという悪魔に報復は勿論、
私を守ってくれる様に頼んだらしい。
パパに悔しい!って泣かれて訴えられた。
今日、初めてパパが怖いとおもったよね。
え、悪魔に任せる?って思ったけど
誠実な性格なんだってさーーー。
ま、人間も色々居るからねぇ。
でも待て。
私は見返すのであって報復では無いぞ。
そこんとこハッキリさせなければ。
とりあえず、オロバスも含め
四人で暮らす事になりそうです。