セクシー系です、多分
「ふふっ。素敵な人ばかりでしょう?」
ネルソンの気も知らずに、クレアは満足げに笑った。
「ネルソンさんも、きっとすぐに皆と仲良くなれますよ。……あっ、そうだ!」
クレアがぱっと顔を輝かせる。どうせろくでもない事を考え付いたに違いない、とネルソンはため息をつきたくなった。
「今から皆でお茶にしましょう! 紅茶を飲んで、美味しいお菓子を食べながら、交友を深めるんです。ちょうどこの間、大修道院に出入りしている商人さんから、珍しい茶葉と焼き菓子の詰め合わせをいただいて、それがまだ私の部屋にありますから、皆で食べませんか?」
それはいい、ぜひとも! 等の声がヒーローたちから上がる。だがネルソンは、そんなところに出席したくなどなかった。
「僕は甘いものは嫌いだ」
ネルソンは嘘をついて逃げようとした。だがその前に、服の襟首をロビンにがしっと掴まれる。
「甘さ控えめのお菓子もありますよ」
クレアは朗らかに言ってのけ、皆を先導するように歩き始めた。ロビンに服を掴まれているだけでなく、他のヒーローたちも背中を押してくるので、問答無用でネルソンもついて行く羽目になる。
(クレアやヒーローたちと茶会なんて、本当にハーレムの一員にされてしまったみたいだ……)
ネルソンはどんよりとした気持ちになった。そしてそれは、ヒーローたちを見ている内に、ますます強まっていった。
品行方正なルーク、堅物のセシル、ナンパ者のカルヴァンに、ワイルド系のロビン。ネルソンは、自分がどういった系統に属するのかよく分かっていなかったが、少なくとも、ここにいるヒーローたちとのキャラ被りはしていないように感じられた。新しい属性の攻略対象。本当に自分は隠しキャラだったのだという絶望を、改めて感じてしまう。




