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マーリンが呪文を唱えるとアタシたちは違う場所に居た。
そ、空に浮いてる!?
マーリンとアタシは光の球体の中に入っていて、空中に浮いてる。
空中浮遊の呪文だ。
頭上には雷雲。
足元にはカルナディアの山々。
前方には巨大な神が1人。
アドロポリスの神々の第1柱神メズエイラ。
「アドロポリスの神々は、それぞれ別々に行動するつもりのようですね」
マーリンが言った。
「自分たちに効果的な反撃をしてくる者が居るなど考えてもいないのでしょう。慢心ですね。こちらには好都合です」
アタシたちの身体が、メズエイラに向けて猛スピードで突進した。
メズエイラの顔の辺りへ飛んでいく。
メズエイラの両眼がアタシたちを追う。
「うるさい小バエめが」
メズエイラが吐き捨てた。
大気が震動する。
「始めましょう」とマーリン。
高速詠唱!
「ゲババッ!!」
アタシの手の中からネコノが舞い上がった。
ネコノの装丁が黄金色に輝きだしてオーラをまとう。
「これで全力が出せますよ、ネコノ! 準備は良いですか!?」
「ギャババッ!!」
ネコノが叫ぶ。
「メズエイラ!」
マーリンがアドロポリスの神に呼びかけた。
「我の名を気安く呼ぶでないぞ、ゴミ虫めが!!」
メズエイラが答えた。
瞬間!!
黄金のネコノのページから、ありえない大きさの触手が数えきれないほど飛び出した!!
触手はメズエイラの全身に絡みつき、凄まじい力で締めあげる!
「バ、バカな!?」
アタシはメズエイラの瞳の奥に困惑と恐怖の影を、はっきりと見た。
奴らに敗れて以来、アタシがずっと見たかったものだ。




