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 マーリンが呪文を唱える。


 目の前に、どこかの部屋の様子が浮かびあがった。


 大きな部屋だ。


 中央に円卓がある。


 その周りに何人かの人が集まってるのが見えた。


 何これ?


 こんなの見てるヒマあるの?


 アドロポリスの神々が攻めてきてるのに!?


「思ったより対応が早いですね。カルナディアの巫女たちの予知が行われたのでしょうか。各地の実力者たちが集まっています」


 マーリンが言った。


「彼らに釘を刺しておかないと。大事な仕上げを邪魔されては困ります」


 マーリンが呪文を唱える。


 アタシたちは一瞬で、さっきまで見ていた円卓のある部屋に居た。


「何だ!?」


「誰だ!?」


 部屋に居た人たちがアタシたちを見て大慌てした。


「お邪魔します、カルナディアの皆さん。これは何の集まりですか?」


 マーリンが訊いた。


「まずはお前の名を名乗れ! 何者だ!?」


 やたら、いかついおっさんが怒鳴った。


 アドロポリスの神々ほどではないけど声がデカい。


「ああ。失礼しました。僕はマーリン」


「マーリンだと!? どこの馬の骨だ!?」


 おっさんがマーリンに近付いて、にらみつけてくる。


「ジェンス公爵、落ち着いてください」


 神官の格好をしたキレイな女性が、おっさんをなだめた。


「今はカルナディアに大きな危機が迫っています。1人でも味方は欲しいところ。お怒りは胸にお納めください」


「ふん」


 ジェンス公爵はマーリンから離れて、円卓の席のひとつに、どっしりと座った。


「マーリン様、非礼はお詫びいたします。私はクラウモン寺院の神官長、パールスと申します。マーリン様は、いずれかの魔法協会のかたでしょうか?」


 パールスがマーリンに尋ねた。


「いえ、僕はフリーの魔法使いです」


 パールスに戸惑いの表情が浮かんだ。

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