ル○ーダの酒場的なとこにきました。
―◆―
「カランコロン♪」
人の喧騒が聞こえる酒場に突如大音声が鳴り響き皆、静寂に包まれつつも俺の方を向く。
俺はその視線に興奮しながらも、ゆっくりと足音を盛大にたてカウンターテーブルに行き座った。
メガホンはチートだな…
「…」
「…」
紫髪のグラマラスな店員と目を合わせ暫くの間沈黙に包まれる。
「ねえ…」
「何だ?」
「注文は何にする?」
せっかく視線の余韻に使っていたのに声をかけてくるなんて失礼な店員だな。
でも仕方ない注文をきいてきたのなら答えないとな。
「10円で買えるもの」
「ないわよ」
「じゃあ水」
「わ、わかったわ、ちょっと待ってちょうだい」
店員が渋い顔をしていたけど10円で買えるものがないのなら水で十分だろう。文句なら10円しか渡さなかった王様に言え。
「おまたせ」
「ああ、ありがとう。 ところで君の名前は?」
「ルヴィーネよ」
「ルヴィーネさんか。 ところでルヴィーネさん、魔王を倒すために仲間を集めているんだけどどこで集められるかな?」
「魔王?あなた勇者かしら?」
「そうだよ。 それで仲間はどこで集められるかな?」
「そ、そうね奴隷市場に行けばいいんじゃないかしら?」
「ありがとう。情報料10円しかないんだけどいいかな?」
「え、10ゴル? そ、そんなにいらないわ」
あれ?もしかして貨幣価値ちがうのかな?10枚金貨を渡されたから10円だと思ったんだけど、10ゴルっていうのか。
「じゃあ、1ゴルで」
「あ、ありがとう。 さすが勇者様ね…」
勇者様、素晴らしい響きだ。
「それじゃあ、奴隷市場に行きたいんだけど。どうやって行けばいいかな?」
「地図をあげるわ。 はいどうぞ奴隷市場までの地図よ」
「ありがとう。 それじゃあ」
この世界にはルイー○の酒場的なとこがなかったのは残念だけどこれでようやく仲間が手に入りそうだ。