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第21話 祝福の行方 前編

「あれ、吉田まだ居たの?」

再びゲームセンターに戻ってみるとそこにはさっき別れたはずの吉田がいた。


「あぁ、居たとも。家に帰ってもやることなくてね。暇潰しだよ。お金はかかるけど…。それより哲ちゃん、横にいる女性は誰?」

吉田は目を丸くしながらそう言った。


「彼女は俺の友達の優紀さん。ゲーセンに来たいっていうから一緒に来たんだ」


「初めまして。吉田さん。UFOキャッチャーで取れるっていうテディベアが欲しくてここに来たの。よろしくね」

そう言いながら彼女は頭をペコリと下げた。


「初めまして。哲ちゃんの友達の吉田三喜夫よしだみきおと言います。テディベア…?あぁ、さっき哲ちゃんが取ってたあのやつね。こっちだよ!」


こうして、吉田を再び仲間にした計3人はさっきのUFOキャッチャーへと向かっていった。



「あぁ、良かった。テディベアまだある」

俺の目の前には取ってくれとも言わんばかりの位置にあるテディベアがそこにはいた。

それも俺がいない間に誰かがplayしたらしく今すぐにでもGETできそうだ!


「へぇ…。これかぁ。たしかに可愛いわね。緒海神社のやつよりも魅力的かも」


「俺、頑張って取りますよ。優紀さん見ててください」

よし、頑張るぞ!

俺は一息深呼吸をした。


チャリーン!

そして俺は迷わず100円を入れた。

今度こそ優紀さんに良い所を見せられそうだ!


ウィーン…。ウィーン…。

クレーンがテディベアの下へと降りていく。

最初の場所取りはうまくいった。

「取れるんじゃない…?これ」


「本当だ。哲っちゃんいけるよ!」

二人の声援に勇気付けられながら俺は操作レバーを静かに動かした。


ガチャンガチャン。

おぉ、掴んだ。クレーンの先はしっかりとテディベアを掴んでいる。

いける。いけるぞ…!

思わず笑みがこぼれる。

今度の今度こそテディベアが取れそうだ。



勝利を確信した次の瞬間、予想もしてなかったことが俺の身におきた。


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