17.5対話形式
今回は17話を対話形式に変更したテストverです。挿絵をONにして下さい。
ロッテ「この二人を見た目が可愛らしい、年頃の女の常識を当て嵌めても無駄だわさ、この二人は私よりもずっと強いからね」
「最初は身のこなしが普通なんで、引っ掛かる程度の違和感しかなかったけどねぇ、エールを冷やしたので確信したよ」
「そうですね、魔力の量が桁外れだから強いとは思いましたけど」
「一応、強い事は強いですけれども、みなさんは私たちが戦っている所を見てませんので、買いかぶり過ぎかも知れませんよ?」
「あたしが保証するさ、相手の実力が分からない程に落ちぶれてはないさね。 でなきゃ、いまごろ魔物に食われて死んでるよ」
「よく分からんが、臆病なぐらいが丁度いいのは事実さね。 さてと、あたしゃ仕事に戻るとしますかね。 ビールありがとうね、エリカさんまたよろしく頼むよ!」
「そうそう、みんなに聞きたいんだけども、ここら辺で空き家ってある?」
「空き家なら、斜向かいの店舗兼住宅が空き家ですね。 半年前まで雑貨屋を営んでいた老夫婦が住んでいたんですけど、高齢だからって領都に住む息子さんが引き取ったんですよ」
「そういうこともありますよ。 間口は15メートルってところですね、奥行きは分かりますか?」
「奥行きはそこそこありますね、確か30メートルくらいでしたか?」
「あそこの四軒は区画が全部同じだから、30メートルだね、奥は庭になっていて裏の路地に面してますね」
「角地じゃない間の土地は不人気ですからね、私が赴任してきてからずっと空き地のままですよ」
「うん、風呂に入りたいから買って増築しようと思って聞いてみた」
「あの雑貨屋さんだった土地を買うなら最低でも15ゴルドはしますよ!? 大丈夫なんですか?」
「また始まりましたね、リーゼも二人のやり取りは、気にしたら負けよ」
「詳しい値段は商業ギルドに行かないと分かりませんけど、建屋がないのと角地ではないので、10ゴルド以下だと思います」
「はい、その積もりです。 万が一、建物が建ったら日当たりが悪くなりますしね」
「南側も買うと、ちょうど30×30の正方形になって見栄えもいいね!」
「不動産鑑定士と宅建を名誉所持している私の鑑定結果によると、南側の空き地は、1平米あたり2シルバと鑑定します。北側の角地は、1平米あたり2シルバ50ベニーで、建物の価値を築年数の経年劣化を差し引いて、4ゴルド50シルバと鑑定します」
「んー エリカはいい仕事してますねぇって、それって合ってるの?」
「だいたい合っていると思いますよ? リーゼさんとミラさんが言っていた値段で遊んでみただけですけどね」
「人生に遊びは大切ですよ? 余裕を持って人生楽しまないと損だと思います。 アイス5℃ 分離、H2CO3 おかわりどうぞ♪」
「ど、どうも…… エリカさんは余裕が有り過ぎると思いますけどね」
「ごきゅごきゅ でも、建物の価値って思っていたよりも低いんだな」
「私が小さい時には既にありましたから、最低でも13年は経っていますので、価値は低いかも知れませんね」
「エリカさんは年相応な気がしますけど、狐人族って年齢不詳なんですね?」
「狐は長生きみたいだから、成長が遅いのかもね、ごぎゅごぎゅ」
「なにはともあれ、あそこを買うなら商業ギルドに行かないとね」
「まだ、あそこを買うかどうかは分からないけど、どの土地でもお風呂は作るから、それは構わないよ」
「ありがとうございます、一度お風呂ってのに入ってみたかったんですよ!」
「ふふ、みんな気が早いですね、こうなったら少し大き目なお風呂を作りましょうか」
こうして、みんなでワイワイと飲みはしゃいで異世界初日の夜は更けて行き、お開きとなったのであった。
いかがでしたでしょうか? 17と見比べてみたら違いが分かるかと思います。
これが、本来やりたかった形式です。対話式、会話式といってAARでは一分野として確立しているのですが、これを小説でやるのを、みなさんがどう思うのかが心配です。
ぶっちゃけ、描写を書かなくてもよいので(書くのが苦手ともいう)サクサク進んで個人的には好きな方法です。
この形式の是非と、スマホ等でもちゃんと表示されているのか、感想をお待ちしてます。