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「ふー 飲んだ飲んだ、食った食った。 でも、全然酔わなかったな?」
「それは、状態異常無効だからですね」
「無効で酔えないのも寂しいね、お酒を飲んで酔えないのはツマラン」
「バシップの【全状態異常無効】を部分的に解除すれば酔えるはずですよ?」
「そんな事できるんだ?」
「はい、【全状態異常無効】の子スキル【酔い状態無効】を【酔い状態耐性】の特大、大、中、小のどれかに変更すれば可能です」
「そっか、明日にでも早速試してみるよ。 あと、なんか忘れているような?」
「水浴びを忘れていますよ?」
「それもそうだけど、なんだったっけ?」
「それなら、奴隷の話ですか?」
「そうそれ、ミラさんに続きを聞くのを忘れてた」
「奴隷の首輪は原理は単純だと思いますよ? 首輪に契約の魔術式を組み込んでいて、奴隷に強制的に契約を履行させるモノだと思います」
「それって、逆らったりしたら首輪が絞まるとか?」
「恐らくはそうでしょう。 あと、電流モドキの雷の魔法が発動するとかかもしれませんね」
「怖いね、犯罪奴隷も借金奴隷も本当なら自業自得だけどさ、人攫いに遭って無理矢理に奴隷にされるのは、悲惨過ぎるし間違ってるよね」
「そうですね、人攫いや強盗、野盗の類いと悪徳奴隷商人でも殺すか、逆に犯罪奴隷に落としますか? 間違いなく貴族も釣れますね」
「知り合ったみんなが、そんな目にあったら確実にヤルけど、まず先に、この世界に慣れないと」
「そんな目にあってからでは遅いのですけれども、取り敢えず水浴びに慣れるのが先決ですね、行きますよ」
「なんか目が怖いよエリカ?」
「気のせいですよ、気のせい」
こうして二人は水浴び場に向かったのであった。
「かゆいところは御座いませんか?」
「ん? 天辺が少しかゆいというか、なんでエリカが洗ってくれてるの?」
「私はリリーの従者ですから、ご主人様の身体を清めるのは当然です」
「それはそうなんだけどさ、なんか納得できないような?」
「それにリリーは女の子の身体の洗い方を知らないでしょ? 女性の身体はデリケートなんですから、男だった時みたいにゴシゴシしたら駄目なんです」
「ゴシゴシ気持ちいいのに、反論できないのが悲しいのやら悔しいのやら」
「では、こうしましょうか? 私はリリーの身体を洗いますから、リリーは私の身体を洗って下さい」
「え!? いいの?」
「エロギツネめって練習ですよ練習♪」
百合な妄想でお楽しみ下さい。
「こ、腰が立たない……」
ツヤツヤ
「初めてのリリーには刺激が強すぎましたかね? 抱っこしてあげますから大丈夫ですよ♡」
「身体の洗いっこが、なんでこんなことに……」
「でも、気持ちよかったですよね? あんあん啼いてましたし♡」
「た、確かに気持ち好かったけどって、なにいわせやがるんですかこのドS娘は!」
「ふふ、リリーがいい子にしていたら、もっと気持ち好いことしてあげますよ?」
「う゛…… お、お願いしたいかもです……」
「あん、もうリリーってば可愛いんだから!」
「あんたたち!」
「ひゃう!」
「聞こえてたよ。 まあ、そういう関係もあるさねぇ♪」
「ろ、ロッテさん、ご、誤解ではないですけど、誤解ですから!」
「ロッテさん、おやすみなさい」
「はい、おやすみ、夜更かしするんじゃないよ?」
「はい、ほどほどにしますね」
「え、エリカ? このあとは寝るんじゃないの?」
「ふふ、夜はまだまだ長いのですよ?」
「ふぇ~ ロッテさん助けて~」
「情事に首を突っ込むほど野暮じゃないさね~ ほどほどに頑張んなよ」
「はい、では失礼します」
「ひぇーーーーーーー」
エリカに抱きかかえられ連れ去られるリリーだったのである。
「リリーは栗とリスは好きですか?」
「なに、その一歩間違えればピーな卑猥な言い方は?」
「好きですか?」
「ま、まだ自分の身体に慣れてないから、よく分からないというか……」
「リリーは勘違いして勝手に自爆しているみたいですね」
「勘違いって、エリカがクリ○リス好きかって聞いてきたんじゃない?」
「私が言ったのは、栗とリスですよ? ほら、天津甘栗、これ美味しいですよ? それとこっちは、リスがキャラクターの髪留め、可愛いでしょ?」
「んなっ! だ、騙された! というか、そんなのドコにあったのよ!」
「普通にアイテムBOXの中にありましたよ?」
「嘘だ、そんなの記憶にないよ……」
「それと私はカマンベール味のアワビも好きですね♪」
「そんなの無いから!」
「あら、可愛いお豆さんの下に付いているじゃありませんか?」
「私のはカマンベール味じゃないもん! さっき、ちゃんとエリカが洗ってくれたじゃん! それにアワビみたいにグロくない筈だし!」
「また勘違いしているようですね? 私が言ったのは、干しアワビのカマンベール味、豆入りですよ? ほら、これは完全にお酒のおつまみですね」
「あ、悪意を感じるんですけど」
「なぜですか? 私は事実を言ったまでですよ?」
「エリカの言い方が紛らわしいのよ!」
「それはリリーの心が穢れているからですよ」
「嘘だ! 絶対に、いやらしいな事を想像させるように誘導したクセに!」
「それは受け取り方の問題ですよ? あくまでも、純粋な心の持ち主はリリーのようには受け取りませんよ?」
「ぐぬぬ」
「まあ、狙ってやったんですけどね♪ では、リリーが言うように、リリーの可愛いアワビちゃんの味を確かめさせてもらいますね?」
「ちょ、ちょっと、私は怒ってあんっ♡ るんだから、んっ♡」
「ふふ、敏感なのね♡」
百合な妄想でお楽しみ下さい。
「お、女の身体って凄いというかズルいというか凄い…… こんなの知ってしまったら、もう普通には戻れない、私は堕ちて逝くしかないのね……」
ツヤツヤ
「ごちそうさまでした♡」
「うぅ、エリカに穢されてしまった。 もうお嫁にいけない……」
「心配しなくてもリリーは私が養ってあげますからというか、お嫁になんて出さないし出させないんですけどね♪」
「あぁ、私は一生駕籠の鳥なのね、ぐすん」
こうして、エリカにいいように弄ばれたリリーは微睡みの中に落ちていったのであった。