【番外編】慈愛の女神と、排除すべきゴミ
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
私はルナ。
エルフのメイドとして、この命を主様であるリリアナ様に捧げている。
かつて絶望の淵にいた私を救い出してくださった、慈愛の女神だ。
彼女は、私にとってこの世で最もいとおとき存在なのだ。
あのお方のそばでお仕えできるだけで、私は至上の喜びを感じていた。
しかし、最近の私は常に怒りで我を忘れている。
なぜなら、すぐ近くに「あのゴミ」が這いずり回っているからだ。
ゴミ。
そう、あのジークフリートぉおおおお!
くそがぁあああああああああ!
いけない。
名前を口にしただけで、頭の血管がぶち切れそうになる。
いや、すでにぶち切れている。
本邸の美しい中庭。
今日も今日とて、あのゴミは主様といちゃついている。
頬を赤らめる主様は最高に可愛らしいが、その視線の先にいる男は万死に値した。
私は中庭のバルコニーに潜み、巨大な大理石の壺を構えた。
風の魔法で軌道を操作し、不慮の事故に見せかけてあのゴミの頭上に落とす。
完璧な暗殺計画だ。
「消え去れ、ゴミめっ!」
私が壺を突き落とそうとした瞬間。
背後からぬるりとした巨大な影が忍び寄り、私の腕をガシッと押さえ込んだ。
「ぽち! 貴様!」
「ワフン(早まるな姉御)」
立派な毛並みを持つフェンリルが、極上の肉球で私の暗殺を阻止してきた。
「邪魔をするな! 貴様、一体誰の味方なのだっ!」
「ワフ、ワフン(わたしはリリアナ姐さんの味方だ)」
「ならば、あのごみを殺すべきだろうが! 主様を穢す害虫だぞ!」
私が怒り狂って叫ぶが、ぽちはハードボイルドな顔で首を横に振った。
「ワフワフ(姐さんが悲しむだろうが。大人になれよ)」
「黙れ駄犬! 今日こそあのゴミの脛を削ぎ落としてやる!」
私とぽちは、バルコニーで激しく揉み合いになった。
暗殺者のエルフと、それを止める魔獣。
血で血を洗う、凄惨な争いである。
しかし、遠目から中庭にいる二人の目には、全く別の光景として映っていた。
「あらあら。ルナとポチ、今日も仲良く遊んでるわね」
「ははは。キャンキャン、ワンワンと、微笑ましいな。本当に仲が良い」
主様が目を細めて微笑み、あのゴミがのんきな声で笑っている。
私たちの殺意に満ちた会話の内容が分からないため、ただ犬とメイドがじゃれ合っているようにしか見えていないのだ。
(このくそかすがぁあああああああああ!)
私はガックリと膝から崩れ落ち、両目から滝のような血の涙を流した。
主様の笑顔は守られたが、私の胃にはまた一つ大きな穴が空くのだった。
【おしらせ】
※3/8(日)
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