43.勘違いしないでよね!
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
蒼銀竜の討伐から数日が経過した。
本邸の広々とした寝室で、ジークフリートは静かに目を覚ます。
彼の体はあちこち包帯で巻かれているものの、顔色は良く、命に別状はなかった。
ふと視線を横に向けると、ベッドの傍らにリリアナが座っていた。
彼女の手には、器用にウサギの形に剥かれたリンゴの皿が握られている。
部屋の中には、蜜の詰まった甘いリンゴの香りがふわりと漂っていた。
「気がついた?」
リリアナは少しだけ頬を赤く染め、プイッとそっぽを向いた。
「リリー。……ずっと、看病してくれていたのか」
「…………」
彼女は顔をりんごのように赤くし、無言のまま視線を逸らす。
それだけで十分だった。
リリアナの不器用な愛情は、それだけで痛いほど伝わってくるのだ。
ジークフリートは肌触りの良いシーツを握りしめ、ゆっくりと身を起こした。
死の淵から蘇った彼にとって、目の前に愛する妻がいることが何よりの喜びだった。
ただ、少し。
ほんの少しのいたずら心が、ジークフリートのなかに湧き上がってきた。
答えなんてわかっていることだ。だが、口にして欲しいと思うこともあるのだ。
「なぁ、リリー。どうして、あの危険な場所へ来てくれたの?」
意地悪な質問だっただろうか。
いつものように、はぐらかしても全然構わなかった。
しかし、真っ直ぐな瞳で見つめられ、リリアナはガタッ! と椅子を鳴らして勢いよく立ち上がった。
彼女はバンッとテーブルにリンゴの皿を置き、頬をぷくっと膨らませる。
「か、勘違いしないでよね! あんたのためなんだからね!」
リリアナは激しく目を泳がせながら、早口でまくし立てた。
「あんたが死んだら、誰が私の研究費を出すのよ! カニは誰が剥くのよ! この快適な生活を維持するためなんだから!」
リリアナがポロポロと涙をこぼしながら訴える。
いつも通り遠回しな言葉で、不器用な愛情表現だ。
だが、流した涙と震える声色から、彼女の切実な気持ちが痛いほど伝わってきた。
「……ありがとう、リリー。君のおかげで、私は生きている」
苦しい言い訳を並べ立てる妻の言葉を、ジークフリートは全て愛の言葉として受け取っていた。
彼の目には、嬉しそうな涙が浮かんでいる。
そのひたすらに甘い光景を、半開きのドアの隙間から覗き込む者たちがいた。
「おいたわしや」
ルナがガックリと膝から崩れ落ち、ハンカチをギリギリと噛み締めて血の涙を流す。
主様は完全に陥落してしまったと、彼女は絶望の底に沈んでいた。
「ワフン」
その後ろで、ポチがダンディな笑みを浮かべて鼻を鳴らす。
前足の親指を器用に立てて、サムズアップを決めていた。
リリアナは真っ赤な顔のまま、ジークフリートの口にウサギのリンゴを強引に押し込んだ。
「さっさと体治しなさいよね。ハグの一つもできやしない」
「はは、了解。愛してるよ、リリー」
素直になれない不器用な妻と、彼女を溺愛する夫。
二人の騒がしくも温かい日々は、これからも続いていく。
【※読者の皆様へ、大切なお知らせ】
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
リリアナたちの物語は、一旦これにて完結。
第3章以降の続きを執筆するかどうかは、
本当にまだ何も決まっていないので、一度キリのいいここで完結設定とさせてください。
(数日後、こちらのページで『続編の有無』をお知らせするので、フォロー登録は外さずにそのままでお願いします!)
作者の今の正直な気持ちを言いますと……どうにかして、この作品で『日間総合1位』を取りたいです。
そしておそらく、第1章を完結した『今日』が、
本作における『最後のチャンス』です。
「第2章が、続きが読みたい!」
「第1章面白かった!」
「続きの執筆もよろしく!」
ほんの少しでもそう思ってくれた方は、
この下にある評価欄を【☆☆☆】→【★★★】にしていただけたら幸いです。
★評価は小説執筆の、
巨大な原動力になりますので、どうか何卒よろしくお願いいたします。
最後になりますが、ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
願わくば、また第2章で会えることを楽しみにしております!




