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第5話:勇者よ……BGMくらい流せよ

今回は「戦闘BGMの重要性」。

魔王、意外と演出にこだわるタイプです。

しかし勇者用のBGMが“運動会”でいいのかは、今後の課題になりそう……。

 魔王城の大扉が、重々しい音を立てて開く。

 ……はずだった。


 ギィ……。

 スカッ。


「魔王ォォォォ!! 今日こそ貴様を――」


『……お前、なんか違和感ないか?』


 玉座に座っていた魔王が、眉をひそめた。


「え? 何が?」


『無音だよ無音! このラスボス戦前にBGMが流れてねぇ!!』


「いや別に……戦えりゃ良くない?」


『良くねぇんだよ!! 雰囲気作りってもんがあるだろ!?』


 魔王は立ち上がり、どこからともなくリモコンを取り出す。

 スイッチを押すと、部屋の隅に置かれたスピーカーから、重厚なオーケストラが流れ始めた。


「……おお、それっぽい!」


『だろ? BGMがあるだけで緊張感が全然違うんだよ。

 これがないとただの殴り合いになっちまう』


「でもさ、これ勇者側で用意しても良くない?」


『はぁ!? 我輩の戦場に持ち込みBGM!? 葬式にロックかけるようなもんだぞ!!』


「いや極端すぎだろ……」


 沈黙。

 魔王は顎に手を当て、なにやら思案する。


『よし、次からは入場のときに専用曲を流すことにする。

 あと、勇者用のテーマ曲も用意してやろう』


「お、マジで? どんなやつ?」


『とりあえず……運動会の“徒競走”のやつだな』


「絶対ふざけてんだろ!!」

最後まで読んでくれてありがとう!

音楽ひとつで戦いの雰囲気は大きく変わります。

次回は……さらに魔王の生活感が露呈する「勇者よ……冷蔵庫勝手に開けるなよ」でお会いしましょう。

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