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『勇者よ、常識を見ろ』シリーズ  作者: 深森あい


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第49話 勇者よ……こんを詰めすぎるなよ

働きすぎて倒れかけた勇者。

休養をとれと言われたはずが、なぜか城下町のお祭りに繰り出すことに――。

祭りは転生以来初体験の勇者は、またしても全力でやらかす!?

城下町の広場は、色とりどりの提灯で飾られ、屋台の香りと笑い声であふれていた。


「わぁぁ……すげぇ! 俺、今回の人生ではこういうの初めてだ!」

勇者は目を輝かせて走り回る。


「落ち着け。祭りは逃げないぞ」魔王が冷ややかに言う。

「だって! 金魚すくい! ヨーヨー釣り! りんご飴! 楽しそうすぎるだろ!」


 まず勇者が挑んだのは金魚すくい。

「よし、剣の技術を応用すれば――」

 ザシュッ! 水ごと切り裂き、桶は無惨に真っ二つ。

「やっちゃったぁぁ!」


 続いてヨーヨー釣り。

「この腕前を見ろ!」

 全力で糸を引きすぎ、屋台の景品を全部巻き上げてしまった。

「うわああ! 止まらねぇぇ!」


 その横で聖剣が呟く。

「勇者よ……楽しむという概念を履き違えているぞ」


 最後は屋台の食べ物。

「全部うまそうだ……片っ端から買う!」

 財布が一瞬で空になり、勇者は涙目で叫ぶ。

「日常を守るって……財布が犠牲になることなのかぁぁ!」


 魔王はため息をつきながらも、祭りの賑わいを眺めていた。

「……まぁ、たまにはこうして騒ぐのも悪くないか」


 勇者はりんご飴を両手に持ちながら、にやにや笑った。

「俺、幸せってこういうのだと思う!」


 その言葉を聞いた聖剣は、またも冷静に結論を出した。

(……コイツ、明日には遊び疲れて寝込むんだろうなぁ)

勇者、初めてのお祭りに全力疾走。

財布は空、体力はゼロ、けれど心だけは満たされた。

次回――「勇者よ……二日酔いを克服せよ」。

日常に新たな壁が立ちはだかる。

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