第35話:勇者よ……近所に怪しまれるなよ
居候生活に慣れ始めた勇者。
だが城の外では、近所の目が彼をじわじわ追い詰めていく。
『ご報告!』
勇者常識1000PV越えました!!
本当にありがとうございます。
これからも投稿頑張りますのでブックマークや皆様のご感想をお待ちしております!
その日、勇者は買い出しのため城下町に降りていた。
手にはいつもの買い物袋――中身は食材……のはずが、ポテチ三袋と謎のガチャ景品でパンパンだった。
「……また余計な物ばかり買って」魔王が眉をひそめる。
「いやいや! こういうのが人生に彩りを与えるんだよ!」
勇者は胸を張って歩くが、すれ違う人々の視線がやけに痛い。
「なぁ……あれ勇者じゃね?」
「本物? なんで魔王様と一緒に?」
「討伐に来たんじゃなかったのか……?」
勇者は汗をかきながら魔王に囁いた。
「おい魔王、俺めっちゃ見られてる!」
「当然だ。貴様は“勇者”でありながら、我と並んで買い物をしておるのだからな」
「なんで堂々と歩いてんだよ!」
「我が魔王城の主であり、魔王だからだ」
さらに追い打ちをかけるように、城の外壁からピッと音が響いた。
――運動会BGM。
まるで勇者と魔王の行進に合わせるように、城下町全体に鳴り渡った。
「うわあああ! 俺たち、完全に目立ってるぅぅ!!」
「今さらだ」魔王は平然としている。
子どもたちが近寄り、勇者を指差した。
「ねぇねぇ! 本物の勇者だ! ……でもなんで魔王様と一緒にお菓子持ってるの?」
「……」勇者はうつむく。
「……やっぱり怪しいよね」
城下町の噂は瞬く間に広がった。
「勇者が魔王様と共に暮らしているらしい」
「居候だとさ」
「勇者やめて“魔王様のペット”になったんじゃ……?」
勇者は頭を抱えて崩れ落ちた。
「……俺、もう国民に顔向けできねぇ……」
「安心しろ。もとより貴様は顔向けする資格などない。穀潰しだからな」魔王は冷たく言い放った。
勇者、近所の視線に晒される。
噂は瞬く間に広がり、居候バレは時間の問題。
次回――「勇者よ……言い訳して誤魔化すなよ」。
彼の信用は、まだ保てるのか。
私「多分無理だろ」
勇者「……」




