第34話:勇者よ……朝寝坊して遅れるなよ
魔王の本気の説教で一度は静かになった勇者。
だが翌朝――彼はやっぱりやらかした。
まぁ勇者馬鹿だからね仕方ないね(仕方なく無い)
朝の魔王城。
窓から差し込む光が廊下を照らす中、魔王はすでに会議の準備を整えていた。
「……勇者を起こしてこい」
側近にそう命じると、数分後。
「……だ、駄目です陛下。勇者殿が布団にしがみついて離れません」
「……直々に行くか」
魔王は静かに扉を開けた。
そこには毛布にくるまって幸せそうに眠る勇者の姿があった。
「……すやすや……うへへ……魔王の冷蔵庫プリン……俺のもん……」
「夢でまで食い物を盗むな」魔王は額に手を当てた。
魔王が近づき、肩を揺さぶる。
「勇者、起きろ。朝だ」
「……むにゃ……あと5ターン……」
「ゲームの夢を見ているな」
しびれを切らした魔王が呪文を唱えると、布団が一瞬で吹き飛んだ。
「ぬおおおお!? 寒いぃぃ!」勇者が転げ落ちる。
「起きろ。今日のスケジュールは既に遅れている」
「え? スケジュール? 俺関係なくね?」
「居候には居候の仕事がある。……庭の草むしりだ」
「地味ぃぃぃ!」
勇者が床で泣き叫んだその瞬間、枕元のスピーカーがピッと光った。
――流れ出す運動会BGM。
テンポよく鳴り響く曲に合わせ、魔王は低く告げる。
「……走れ」
「ちょ、待て! 走って草むしるの!? 無理無理無理!!」
こうして勇者の一日は、寝坊による全力草むしりマラソンから始まった。
魔王の説教を聞いた翌日すら寝坊する勇者。
結局は草むしりで汗まみれに。
次回――「勇者よ……近所に怪しまれるなよ」。
居候生活、ついに外の目が向けられる。
投稿遅くなってごめん!!




