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『勇者よ、常識を見ろ』シリーズ  作者: 深森あい


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32/106

第32話勇者よ……買い物であそこまで酷くなったのはじめてです。

掃除・料理・洗濯に続く家賃労働。

今回は「買い物係」を任された勇者。

だが彼の買い物袋には“余計な物”ばかりが詰まっていた。

 魔王城の門をくぐる勇者。

 両手には山ほどの買い物袋。


「ただいまー! ちゃんと買ってきたぞ!」

「……」魔王は腕を組み、袋をのぞき込んだ。

「勇者。これは何だ?」


「へへっ! 見ろよ! 新作ゲームソフト!」

「いらん」

「あと限定ポテチ三袋!」

「……食材リストにあったか?」

「なかったけど旨そうだったから!」


 魔王は袋の底をあさり、ため息をつく。

「……肝心の味噌と米がない」

「え? あ……忘れた!」


「忘れた、ではない!」魔王の怒声が城内に響く。


 聖剣がため息混じりに呟く。

「勇者、そなたは金を管理させてはいけない類の人間だ」

「駄目な人間扱いすんなぁぁ!」

「事実だろ。あとこれは勇者、お前の金では無い。まずは謝罪だろう!」


「……ごめ」

 その時、玄関のスピーカーがピッと光った。

 ――流れ出す運動会BGM。

 買い物袋を振るたび、ポテチの袋がリズムに合わせてシャカシャカ鳴る。


「ちょ、勝手に合奏すんな! ポテチまで楽器にすんなぁぁ!」

「むしろ楽しげでよいではないか」魔王は冷静だ。

「俺は全然楽しくねぇぇ!」

「黙れ。一先ずは金を勝手に使い込んだ反省からだろ」

「……すいませんでした」

 結局、夕食はポテチ三袋と水で済ませる羽目になった。

 勇者は涙目で呟いた。

「……俺、ほんとに居候どころか足手まといじゃん」

「今さら気づいたか」

勇者、買い物に失敗。

生活必需品を忘れて余計な物ばかり買って帰還。

次回――「勇者よ……夜更かしして騒ぐなよ」。

居候生活は深夜騒音トラブルに突入する。


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