海ノ国
今セイ達の前にある机の上には自分たちが釣ってきた魚の料理が埋め尽くしている。
魚の煮込みに魚の塩スープそして魚の塩焼き魚の練り物そして魚の刺身。
セイ達は目を輝かせながら料理に手をつける。
セイは魚の煮込みの魚の表面の甘辛さその下の身の淡白な白身の味が程よく合わさり口の中では初めて食べる味に驚きを覚えていた。
セイが食べ進めていくと汁に沈んだ白いものが見えた。
それを箸で摘むと脳みそのような見た目のものが出てきた。
「な、なんだコレ!」
「なにそれきもちわるい」
ヨウがセイが箸で摘んでいるものを見て言った。
箸は龍人国の食堂で使った時最初は使いにくかったが慣れると使いやすいことがわかり店で人数分買っていたのだ。
「あの〜すいませ〜ん」
「コレってなんですか〜?」
セイが厨房に向かって言うとは〜いと言って料理を作ってくれた女性が見にきた。
「なんですか?」
「コレ食べられるんですか?」
「食べられますよ」
「コレ脳みそですか?」
「違いますよ」
「とりあえず食べてみてください」
「じ、じゃあ」
そういうとセイはゆっくりと口に運び咀嚼する。
噛んだ瞬間口の中に濃厚な甘味が広がる。
「本当に気になるんですけど」
「教えてくださいよ」
「う〜ん」
「まあいいか」
女性はヨウをチラッと見てセイの耳元で人間でいうどこなのか教える。
「お、おぉぉ」
「コレを白子と言います」
「ま、まあ美味しいからいいか」