美しい国へ
シューーーゥゥ
あいつまだ全然ほんの少しも本気を出してないな。
これはダメだ。
逃げねば。
耳から赤黒い液体が出てくると男は白目を剥き液体は槍の形に変わった。
槍を握ると騎士団長に向けて投げる構えを取る。
「気持ち悪い武器の取り方だな」
騎士団長の鎧がどんどん赤くなっていく。
騎士団長が踏み込むと素早く男の後ろに回り込む。
「思考加速!」
剣が割れ発射口が現れた。
「増幅ガラス魔力注入3段階」
「吸収!」
辺りの火の玉が発射口に吸収されていった。
「ふん!」
ドッン
男は騎士団長に殴られると空高く宙に浮いた。
「発射!」
発射口が男に向けられ炎が発射口に溜まっていくとまるで我慢ができなくなったかのように発射口から青い炎がが真っ直ぐに放たれた。
男は頭の処理が終わっていなかったが宙に浮いたまま空に反射的に槍を投げた。
男は後ろから迫り来る熱源の中に消え炎が消えると何も残っていなかった。
プシューーーーーゥゥゥゥ
鎧が音を立てながら元の白い鎧になっていく。
剣は発射口が壊れていた。
「何だこの心のモヤモヤは本当に仕留めれたのか?」
「まあいい」
「生きていれば次こそ殺す」
「それよりも周りの家が少し溶けてさしまったな住人に弁償しなくては」




