美しい国へ
暗い暗い何処かにて。
「あのジジイしぶとかったな」
「まあいい目的の物は手に入ったしそろそろ次の国に...」
トコットコッ
誰かが近づいてくる。
「王と王妃様と王女様には感謝しなければなりませんね」
ボッ
「王妃様と王女様がやっとお目覚めになりお前のいる場所を教えてくださった」
「王はお前の始末を私に任せてくださった」
ボッボッボッボッボッボッボッ
火の玉がそこらじゅうに出現しそこが路地ということがわかった。
「今私はとても頭に血が上っていてな容赦出来そうにない」
「やっと師匠を殺した奴を見つけたんだ」
「ドラゴ王国騎士団長ソウル・ドラゴ行くぞ!」
「ふん」
「お前のような奴に俺がやられるわけ....」
ザッ
プシャァァァァァァァァ
男の腕が宙を舞い地面に落ちた。
「なっ!」
「何故だ何故一瞬で俺の腕が」
「私は王のように規格外のパワーやスピードや防御力があるわけじゃない」
「だがな唯一あの方に勝てる自信のあるものがある」
「それは魔力だ」
「俺が纏っている物は全て常時魔力吸収型の魔道具だ」
「お前に聞きたいことがあるんだが 」
「師匠の死体をどこにやった」
「いや正確に言うと頭から下をどこにやった!」
「師匠が亡くなった部屋の地面には頭だけの師匠がいた」
「師匠の頭を調べてみたら未知の毒を使われたことがわかった」
「もし龍硬石が目的なら胴体を持っていく必要がないはずだからな」
「さぁ答えろ!」
「アハハハハハハ」
男が甲高い声で笑う
「言うわけねぇだろ」
「戻れ」
「そういうと」
切れた腕が傷口に向かって飛んでくる。
傷口に腕が来ると男の残っていた腕の手のひらが赤くなり手のひらの傷口に押し当てる。
それを円を書くように素早く行った。