魔王降臨!勇者召喚!
サウザード王国の騎士団訓練所にて。
一人の女子が木刀を素振りしていた。
「勇者様!訓練中失礼します」
騎士団長が素振りをしていた女子にそのように言った。
「素晴らしいですね自主的に訓練されるとは」
「いえ私はただ死にたくないので」
「確かにそうですな!」
っと騎士団長が軽く笑う。
「それでは本題です」
「勇者様学園に通うための手続きと準備が整いました」
「明日からは学園に転入する形で入ってもらい寮で生活していただきます」
「はいわかりました」
「では」
そういうと騎士団長はどこかに行ってしまった。
「はぁー」
「学園か」
「どんなところなんだろう」
ここにきてまだ状況が飲み込めてない私ってやっぱりダメだな。
「はぁー」
「帰りたい」
勇者が玉座の間で王と最後に話した時王が勇者に聖剣を召喚してみて欲しいと頼まれ召喚しようとすると何も起こらなかった。
「おい!騎士団長」
「は!何でしょうか?」
「勇者様は学園に行くことをどのように思ってらっしゃる?」
「私にはわかりませんがどうやら今の状況自体に混乱していてあまり学園のことを気にかけてらっしゃらないかと」
「そうか」
「勇者さまが聖剣を召喚できないということで我が国一の名門であるグラウズド学園に転入してもらうことにしたが本当にそれでよかったのか迷ってしまってな」
「だがあの学園なら勇者様もここで素振りや体力作り騎士団メンバーとの模擬戦より良い経験になるだろう」
「ふぅー」
罪悪感もあるが私たちには勇者様しかいないのだもっと成長していただけなければ!