もう一人?
渦が消えるとそこには正に強者に相応しいような出で立ちをした、二足歩行の黒い翼が生え目が赤い黒い蛇が尾になっている黒い色のライオンがそこにはいた。
「貴方が主人か」
「お前が主人か」
「ん?」
「ん?」
何か後ろから声が。
何か前から声が。
ライオンの顔が後ろを向き蛇は前を見る。
顔が鉢合わせた。
「ギャァァァァァァァァ」
「ギャァァァァァァァァ」
「な、何だお前はァァァァァァァ」
「な、何ですか貴方はァァァァァァ」
「俺は黒いライオンの人型の神獣だったはず」
「私だって黒い大型蛇の神獣だったはず」
「な、何でこうなったんだァァァァァ」
「な、何でこうなったんだァァァァァ」
セイの頭の中では。
あ、俺のせいだ。
絶対融合した所為じゃん。
どうしよどうしよどうしよ。
キョウ達の方を見ると気まずそうにみんな目が泳いでた。
言わなきゃ言わなきゃ言わなきゃ。
ま、言わなくてもいっか。
セイはまだ少しだけ黒い心の方が強かった。
「アレ?」
「アレ?」
「そういえばこの翼はなんだ?」
「そういえばこの翼はなんだ?」
「ま、まさか」
「ま、まさか」
「居るのか?」
「居るのか?」
「まあそれはさておき」
「君たちは飛べるの?」
「ああ飛び方は分かる」
「どうしてだ?」
「君たちに解体したモンスターを運んで欲しいんだ」
「それで俺たちの仲間になってくれないか?」
「う〜ん」
「まあいいぞ」
「お前は?」
「いいですよ」
「俺の名前はネロ」
「私の名前はセル」
「これから宜しく」
「これからよろしくお願いします」