王都
ヨウはセイを胸部から離した。
セイ様おはようございます。
ご飯食べてきます。
少し冷たい感じはなんか嫌だな。
これもダメだ。
ヨウはセイを胸部から離した。
セイさまおはようございます!
人の胸の中でモゴモゴしてるなんて変態さんですね。
でもセイさまだから許します。
これはダメだ。
一番ダメだ。
なんかいつもの私とキャラ違うし、そもそもこの状況は私が作ったような物なんだから許しますって違うだろ!
ごめんなさいだろ!
ど、どうしよう。
もう頭がこんがらがってきた。
もう本当に誰か助けて。
ギシッとドアの向こうから床が軋む音がした。
ヨウはその音を聞き咄嗟に目を瞑り寝たふりをした。
ゆっくりと扉が開けられる音がして誰かが部屋に入ってきた。
「いつまで寝てるのよ」
「みんなご飯食べるために下に居るわよ」
「みんなヨウを待って…」
ティオは喋りながらヨウへと近づいて行きヨウの布団が掛かっていない所を見て言葉が詰まった。
そこにはセイ頭を自身の胸に抱き締めているヨウの姿があった。
ふ、二人が抱き締め合ってる!!!!!!(セイは抱き締めていない)
え?
私二人の邪魔しちゃった!?(決してそんなことはない、むしろ救いだ)




