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魔法国
客が戦利品を回収し終わると私は客に了承を得て馬車を進めた。
「何かいいの持ってた?」
「う〜ん」
「私には分からないので見てください」
そう言ってイフリートはヨウに戦利品を渡した。
「<鑑定>」
ヨウは鑑定を使いその戦利品がどのような物か見た。
「微妙ね」
「普通の品がほとんどでもう武器というより鉄の塊ね」
「ただ一つ無事でマシなのはこのナタね」
「斬撃強化と重量増加の魔法が込められてる魔法武器で多少言い値が付くぐらいね」
「多分この武器を持ってた奴があの盗賊達を仕切ってたんでしょうね」
「でも出来ることならアイツらのアジトを突き止めて全部頂いてから潰したかったのだけどね」
「まあ馬車ですからね」
「あの盗賊の中でこの魔法武器を持ってる奴が居たなら首領はもっと良い魔法武器とか財宝持ってたんだろうな〜」
「イフリート…」
「はい?」
「一つ言っておきたいのだけど」
「はい」
「次に盗賊とか襲ってくる人がいたら殺すのは良いけど顔がわかるようにしてくれない?」
「何でですか?」
「ギルドや騎士団に渡せば手配書にある奴か確かめてくれてそうだった場合は報酬が出るのよ」




