魔法国
本当は今すぐにでもこの馬車から降りるか暴れるかしたい気持ちが湧き上がっているがオレクは自身の行動で起きた事に対して割と大きく反省していてそれを行動に起こそうとは思わなかった。
私があんなことをしたから今セイ様はこんな事になってる。
私が……
私が…………
オレクはまるでケールのように暗くいつものような明るく自身の望みを叶えようとするグイグイさが無くなっていた。
イフリートがあの後行ったのはセイの首から上と首から下を切断したのだ。
イフリートがそれをセイに提案した時、セイはやってくれと即答した。
よくよく考えてみればセイは傷を負うと回復していた。
おそらくイフリートはそのことを知っていたのだろう。
だが本人であるセイはその回復することをてっきり忘れていたのだ。
イフリートはジンに頼みセイの首を切断するように頼んだ。
イフリートがやれば切断面が焼かれ回復しなくなってしまうかもしれないと思ったからだ。
ジンはやりたくなさそうな顔を隠そうともせずにセイに近づいていき「失礼します」っと言うとセイの頭を左手で掴み右手で首を横になぞり勢い良く引っ張るとスッと体と頭は離れた。




