魔法国
「それはおかしなことなのですかね?」
「いや、わかんない」
「少なくても私が住んでいた所に本なんて一冊しかなかったから」
「そうね」
「普通はないわね」
「本はとても貴重だから一般に公開するなんて小さい図書館でも凄いことよ」
「あ…そういえば」
「ん?」
「どうしたのイフリート?」
「そういえば図書館を教えてくれた人とこんな話をしました」
「最近この都市にも図書館が出来たのよ!!!」
「図書館?」
「図書館とはそんなにも喜ぶことなのですか?」
「なんだい!」
「あんた、どっかの貴族様だったりするのかい?」
「いいえそんなことはないですが」
「へぇ〜」
「変な子だね」
「私達にとって本一冊でも物凄く高価な物さ」
「あれを建ててくださった新しい王様は各地の才ある若者が学ぶことが出来ずに年老いていくのはもったいないと言ってあれを建ててくれたのさ!」
「私も文字を覚えに偶に行くよ」
「子供とも行ったりするし」
「凄い王様ですね」
「ええ」
「とても優しい王よ」
「でもそんな高価な本が盗まれたりしないんですか?」
「大丈夫みたいよ」
「図書館にある本は全て長年使われボロボロになり価値が無くなった物が集められた物らしいから」
「へぇ〜」
「興味があるなら行けばどうかしら」
「たったの小銀貨一枚だから」
「分かりました」
「ありがとうございます」




