魔法国
ケールが慌てた様子で全員の部屋を周りセイの現状を伝えるとあっという間に全員がセイの部屋に集まった。
「セイ様痛くないのですか?」
「痛いよ腹!!!!」
「いえ、腕です」
「え……」
セイはてっきり腕のことかと思い返事をしたがイフリートが心配していたのはセイが噛み付いていた腕だった。
セイは噛み付くのをやめ腕を見た。
長時間噛んでいたからだろう。
セイが口を離す時、粘っこい赤い糸を引いた。
噛み付いていた部分の肉は取ろうと思えば取れそうなほどだったし血の量からして顔やベットは血で凄いことになっているだろうと思った。
口を離したことで傷はみるみる治っていった。
あれは確かに心配するなとセイは痛みの中で納得した。
「こっちはちっとも痛くないんだ」
「腹が…腹が物凄く痛い」
「セイ様、少し腹部を見てもよろしいでしょうか?」
「ああ…いいよ」
イフリートはセイの了解を得ると腹部が見えるように服を脱がした。
腹部は昨日のような酷く痛々しいアザではなかった。
腹部は皮が剥がれ、剥がれた皮や剥がれた腹部は所々焦げていた。
「な、なんだ………」
「これ……」
「オレク、あなたどんな技を使ったの!!!」




