魔法国
ケールを起こすか?
いや……
ダメだ……
この感じ………
きっとケールは熟睡してる。
船での旅の疲労が相当来てるんだろうな。
流石に起こすのは可哀想だな。
「ふぅ〜〜〜〜」
「死ぬかも」
セイは落ち着きを取り戻したが変わらない痛みに死を感じた。
死んでいるのに。
セイは目を覚ましてから朝になりケールが起きてセイに気づくまでの間、痛みに悶えていた。
宿を見つけセイを寝かした後、ヨウ達は気絶したセイの面倒を誰が見るかという話になった時にまだ少し拗ねているオレク以外の全員が立候補した。
長い話し合いが続いた後、じゃんけんで決着をつけようという話になり最後まで勝ち残ったのがケールだった。
ケールはセイの部屋に入ると汗を拭いたりしていたが辺りが真っ暗になり静かなのもあって旅の疲れのせいで眠ってしまった。
ケールが起きると窓の外からは陽の光が差し込み人のざわめきが聞こえてきた。
ケールは眠ってしまった事に焦りセイの顔を覗いた。
セイの顔を覗いたケールは驚きのあまり後ろにたじろいだ。
何故かというとケールが覗いたセイの顔は目を限界まで見開き目は充血していて腕から血が出るほど口で噛んでいたからだ。
「ひっ!!!」
「セ、セイ様?」
「ケ、ケール」
「ヤバいんだ……全然腹の痛みが治らないんだ」
「み、みんなをよ、呼んできます!!」




