魔法国
「どういうことじゃ?」
ケールはその疑問に答えるようにセイが落ちた方の海を指さした。
ケール以外の全員はほぼ同時にケールの指さした方を見た。
そこには居なければならない者が居なかった。
「あれ?」
「ヤバくない?」
カチカチカチっという音がした。
他をかき分けリーパーは海へと飛び込んだ。
「ちょっと!」
「リーパー!?」
「待ってあの子泳げるの?」
ヨウはイフリート達を見て聞いた。
「知るわけないじゃない」
「私達が旅したのは陸ばっかで水の中を泳ぐなんて事しなかったもの」
「だ、大丈夫かしら?」
「骨は沈むけど浮けないですけどリーパーは仮にセイ様を見つけたとしても連れて来れるでしょうか?」
「浮けないってヤバくない?」
「誰か行ったほうがいいんじゃない?」
「でも誰が……」
全員が少しの間、静寂に染まりそれを破ったのはジンだった。
「ヨウがいいんじゃないの?」
「え?」
「あなたなら行けそうな気がするんだけど」
「どうかしら?」
「う〜ん」
「まあどうだろうな」
ヨウは少しの間、考え込んだがすぐに答えを出した。
「そうね」
「私行くわ」
「わ、私もい、行きます!」
「私も行きます〜」
「じゃあ行きましょう!」
三人はリーパーを追いかけて海へと入って行った。




