魔法国
俺はオレクの殴りに物凄い痛みを腹に感じたかと思うと地から足が離れ吹っ飛ばされた。
目が飛び出そうなほどの痛みを感じながら背中が風を切る感触を味わいやっと船から降り陸に足をつけられたのに吹っ飛ばされた事で段々海へと戻っていく事に何とも言えない感情が俺の中には渦巻いていた。
セイは陸から離れると十数秒間を陸と水平に宙を飛ばされていたが段々威力が弱まっていき降下して行った。
セイは海の上を石切りのように何回か跳ねた後、海に沈んだ。
「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
「オレクやりすぎよ!!!!」
「私の嫌がる事をしたんだからこれぐらい当然よ!」
「そ、それより」
「せ、セイ様をた、助けないと」
「そうね」
「誰か海泳げる人いる?」
「私、水の少ない場所で育ったから水の中に入った事ないから多分無理」
「私もダメだ今のまま入ると海に負けて死にかけることになる」
「勝てるぐらいになってもいいけど大騒ぎになるから」
「私もイフリートと同じ」
「儂も無理じゃな」
「一度屋敷に大きな風呂ができた時、儂溺れかけたからの」
「まあいわゆる金槌ってやつだ」
「あ、あの」
「こ、こんな悠長にし、喋ってていいんですか?」
ケールの言葉に全員は同じ反応をした。
「え?」




