呪い
エネスの旦那はどこか嬉しそうにしているとふと、ある物が視界に入った。
それは血がべっとりと壁に付き血を流して倒れるキョウの姿だった。
エネスの旦那はエネスを掴みキョウのもとまで連れて行った。
「え?」
「何?」
エネスは突然の事で驚き旦那に疑問を投げかけたが旦那は何も言わなかった。
「キャァァァァァァ!」
「びっくりした!」
「ってキョウ!」
「血だらけじゃない!」
「早く治療しなくちゃ!」
さっきの衝撃波で吹き飛ばされて壁に激突したのね
キョウの治療が終わったのはそれから十分後だった。
キョウは治療が終わった後、起きなかったこともあって個室に運ばれていた。
エネスはキョウが起きるまでずっと部屋にいて看病していた。
本当に疲れた。
呪いのせいで体中がボロボロなのに追い討ちをするようにあの衝撃波は………
はぁ〜、本当に疲れた。
「え〜と」
「なんかごめんなさいね」
「いえ、大丈夫ですよ」
「そう?」
「なんだか物凄く疲れているような顔をしてたから」
部屋は何とも言えない空気に包まれ二人の間には沈黙の時間が流れた。
エネスは最初こそ強気な態度でキョウ達に接してきたが今のエネスは包帯の上からでも分かる物凄く疲れている顔に強気な態度で接しにくく感じていた。
 




