呪い
それほどエネスの旦那が放つプレッシャーは凄まじかった。
キョウは気づいていた。
いや、しっかりとファウとコサメも気づいていた。
エネスの旦那の体からは濃密で大量の魔力がプレッシャーに隠れて出てきていることに。
その濃密で大量の魔力はエネスの旦那の右拳に収束していき一瞬、濃密で大量だった魔力が消えたかと思うとエネスの旦那は目をカッと見開くと右拳を異空間の向こうにある先程までいた家に向かって繰り出した。
エネスの旦那が繰り出した拳は凄まじい爆風のような衝撃波を放った。
キョウ達はその衝撃波に耐えられず体を吹き飛ばされ全員が壁に激突した。
エネスはというとゴーストマジックハンドで自身を浮かせ爆風のような衝撃波が届かない所で自身の夫のカッコいいところをうっとりとした顔で眺めていた。
衝撃波が落ち着くとファウとコサメは体の痛みに耐えながら立ち上がり何が起こったのかを見に扉の方へと向かって行った。
ファウとコサメが見たのは真っ暗な空間だった。
先程まで居た部屋に続く道も部屋も何の面影もなく無くなっていた。
「さっすが〜!」
「あーくん!」
「完璧ね!!」
ゴーストマジックハンドがエネスをゆっくりと降ろしエネスは旦那を褒めた。




